最終更新日:平成27年(2015)3月24日
所在地:差木地2
差木地入り口バス停からの道は境内の横手に当たっている。参道は海沿いの道にあり、その道を進むと広場がある。そこには東福寺という寺院があったが、大正の初め頃焼失してしまった。東福寺跡の広場に数体の地蔵尊や墓石があるのは、古い墓地の名残である。その広場から石段を上ったところが観音堂である。中には、大きな鈴、数条の布きれ、賽銭箱、中段中央に厨子があり、御本尊は如意輪観音、左側に二基の古い位牌がある。観音堂へと続く石段左側に大日如来、それをお守りするように石像の狐が一対左右に坐っている。この大日如来は宝冠をかぶり、智拳印を結んで台座の上に坐っている。
大クスは、緩く南に面する境内の中で、ツバキ林に囲まれて生育している。クスノキ科に属するタブノキ(1)で、イヌグスとも称される。この大クスの太い幹は、低い位置から大枝に分岐しているが、中央の大枝に折れた痕跡がある。中央に存在した主幹が折れたことにより、幹周の大きさに対して樹高がやや低目となっているものと考えられる。幹の太さから樹齢800年以上と推定される伊豆諸島最大クラスのクスノキである。
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