公開日:平成26年(2014)1月31日
最終更新日:平成26年(2014)1月31日
平成26年1月
平成25年4月24日、文部科学省が中学校3年生を対象に、「全国学力・学習状況調査」(国語・数学の2教科と、生活習慣や学習環境等についての調査)を実施しました。調査の結果から、東京の子供たちは2教科とも、全都道府県中で上位3割以内のグループに位置していることが分かりました。
一方で…東京の子供たちの課題も明らかになっています。
東京より成績上位のある県と比較すると…
正答数(全16問中何問正解していたか)ごとの生徒の割合を示したグラフです。
成績上位の他の県と比べると、東京は下位層の生徒(正答数が少ない生徒)の割合が多いことが分かります。
「している」と回答した東京の生徒の国語・数学合計の正答率は71.4%、「全くしていない」と回答した児童の正答率は58.2%となっています。
東京は、復習をしている生徒が、成績上位の他の県に比べて少ないことが分かります。また、復習せずに間違えた問題を分からないままにしている生徒ほど、教科の正答率が低い傾向が見られます。
その学年で学習する内容を十分に理解しないまま進級したために、次の学年での学習に支障をきたしている生徒が多くいます。
みんな満点プロジェクトとは…
教科書の例題にあるような、各教科の基本となる問題について、義務教育修了までに東京都の全ての子供が「できる」「わかる」ようにするための取組です。
都独自の「児童・生徒の学力向上を図るための調査」を実施し、よりきめ細かく子供たちの課題を明らかにするとともに、学校が取り組むべき課題を示して授業改善を図ります。
分からなくなったところまで立ち戻って、丁寧に教える指導の徹底を図り、「やればできる」という自信と意欲を、全ての子供にもたせます。
小学校4年生までの基礎的・基本的な内容を繰り返し学習できる都独自の教材「東京ベーシック・ドリル」を作成します。また、子供たちの習熟の程度に応じた習熟度別指導を推進します。
生徒質問紙調査(アンケート)結果から
している | どちらかといえばしている | あまりしていない | 全くしていない | |
---|---|---|---|---|
回答状況 | 15.4% | 30.3% | 36.1% | 18.1% |
国語A | 80.3% | 79.2% | 76.9% | 72.5% |
国語B | 73.8% | 72.2% | 68.7% | 62.2% |
数学A | 70.2% | 68.0% | 64.3% | 58.4% |
数学B | 49.3% | 46.1% | 41.8% | 36.3% |
国語A・数学A…主として「知識」に関する問題
国語B・数学B…主として「活用」に関する問題
例えばこの2つの数字(水色マス・赤字)は、「『自分で計画を立てて勉強していない』と答えた生徒は全体の18.1%いて、その生徒たちの数学Bの正答率は36.3%である」ということを示しています。
→「自分で計画を立てて勉強しない」生徒は、正答率が低い
学習の計画を立てるときは、「何時から何時まで」と時間で決めるのではなく、「この日のうちに何をどこまでやる」という具体的な内容を決めましょう。
自分のペースを考えて、やり遂げられる量で計画を立て、慣れてきたら少しずつ量を増やしていくとよいでしょう。また、「その日に学校で学習したことは、その日のうちに絶対に身に付ける」という意識をもって取り組むことも大切です。
「進路先で一番やってみたいことって、なに?」「○○の科目が好きだったら、将来こんな方面の仕事もできそうだね。」など、お子さんと話をする機会を持ってみてください。保護者との会話が、お子さんにとって目的を意識するきっかけになります。
目的を持つことが、「では、今なにをすればいいのか。」と自主的に計画を立てることにつながります。
お子さんが計画的に自主学習することができるよう、良きサポーターになってあげてください。
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