○東京都立学校職員健康管理規則
平成三年一〇月七日
教育委員会規則第四〇号
東京都立学校職員健康管理規則を公布する。
東京都立学校職員健康管理規則
東京都教職員健康管理規則(昭和三十四年東京都教育委員会規則第十九号)の全部を改正する。
目次
第一章 総則(第一条―第五条)
第二章 安全衛生管理体制(第六条)
第三章 健康障害の防止等(第七条―第九条)
第四章 健康管理(第十条―第二十二条)
第五章 雑則(第二十三条―第二十五条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この規則は、都立学校に勤務する職員(以下「学校職員」という。)の安全と健康を確保するとともに快適な職場環境の形成を促進し、もって学校職員の健康の保持及び増進を図ることを目的とする。
(法令との関連)
第二条 学校職員の健康管理については、学校保健安全法(昭和三十三年法律第五十六号)、労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号。以下「法」という。)その他の法令に定めるもののほか、この規則の定めるところによる。
(平二一教委規則二五・一部改正)
(定義)
第三条 この規則において学校職員とは、都立学校の校長、副校長、教頭、主幹教諭、指導教諭、教諭、養護教諭、栄養教諭、助教諭、養護助教諭、講師、実習助手、寄宿舎指導員、事務職員、技術職員その他の職員で東京都から給料又は報酬を受けているものをいう。ただし、地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第二十八条第二項の規定により休職を命ぜられた者を除く。
(平一四教委規則一七・平一七教委規則一八・平一九教委規則二九・平二〇教委規則四〇・平二五教委規則八・平二七教委規則一〇・平二八教委規則三四・一部改正)
(東京都教育委員会及び校長の責務)
第四条 東京都教育委員会(以下「教育委員会」という。)及び校長は、学校職員の安全と健康の確保に努めなければならない。
(学校職員の責務)
第五条 学校職員は、教育委員会又は校長が実施する安全と健康の確保のための措置に協力するよう努めなければならない。
第二章 安全衛生管理体制
(安全衛生組織等)
第六条 法第十条から第十四条までに規定する安全衛生管理者等の設置並びに法第十七条から第十九条までに規定する安全衛生委員会の設置及び運営については、東京都立学校安全衛生組織等設置規程(平成三年東京都教育委員会訓令第十三号)の定めるところによる。
第三章 健康障害の防止等
(職場環境の維持管理)
第七条 教育委員会は、職場における衛生の水準の向上を図るため、職場環境を快適な状態に維持管理するよう努めなければならない。
(作業態様から生ずる健康障害の防止)
第八条 教育委員会は、作業態様から生ずる健康障害を防止するため、施設等について必要な改善を行う等適切な措置を講じなければならない。
(安全衛生教育)
第九条 教育委員会は、安全又は衛生に関する情報の提供、安全管理者及び衛生管理者の教育等安全衛生教育推進のため必要な措置を講ずるものとする。
2 教育委員会は、学校職員の健康管理に関する意識の高揚を図るとともに、学校職員の自主的な安全又は衛生に関する活動の助長に努めるものとする。
第四章 健康管理
(健康診断の実施)
第十条 教育委員会は、学校職員に対し、法令及びこの規則で定めるところにより、医師による健康診断を行わなければならない。
(受診)
第十一条 学校職員は、所定の健康診断を受けなければならない。ただし、当該健康診断の内容を満たす医師による健康診断を受け、その結果を証する書面等を校長に提出した場合は、この限りでない。
(採用時の健康診断)
第十二条 教育委員会は、学校職員を採用する場合は、法令に定める検査項目について、健康診断を行うものとする。ただし、医師による健康診断を受けた後、三月を経過しない者を採用する場合においては、その者が当該健康診断の結果を証明する書面を提出したときは、この限りでない。
(平一一教委規則六・追加)
(定期健康診断)
第十三条 定期に行う健康診断は、次のとおりとする。
一 一般健康診断
二 特別健康診断
(平一一教委規則六・旧第十二条繰下)
(一般健康診断)
第十四条 一般健康診断は、法令に定める検査項目のほか、教育委員会が必要と認める項目について、毎年一回以上行うものとする。
(平一一教委規則六・旧第十三条繰下)
(特別健康診断)
第十五条 特別健康診断は、業務に特殊性があり、特別な健康診断を行う必要がある学校職員を対象に行うものとする。
(平一一教委規則六・旧第十四条繰下)
(臨時健康診断)
第十六条 教育委員会は、学校職員の保健対策上必要があると認める場合は、学校職員の全部又は一部について、臨時に健康診断を行うものとする。
(平一一教委規則六・旧第十五条繰下)
(健康診断結果の判定)
第十七条 教育委員会は、健康診断を行った医師をして、別表一に掲げる指導区分のいずれに該当するかを判定させるものとする。
(平一一教委規則六・旧第十六条繰下)
(平一一教委規則六・旧第十七条繰下)
(平一一教委規則六・旧第十八条繰下、平一七教委規則一八・一部改正)
(面接指導)
第十九条の二 校長は、その労働時間の状況その他の事項が学校職員の健康の保持を考慮して教育委員会が定める要件に該当する学校職員に対し、教育委員会が定めるところにより、医師による面接指導(問診その他の方法により心身の状況を把握し、これに応じて面接により必要な指導を行うことをいう。以下同じ。)を行わなければならない。
2 校長は、面接指導の結果に基づき、当該面接指導の結果の記録を作成して、これを五年間保存しなければならない。
3 校長は、面接指導を行ったときは、当該面接指導を実施した医師をして、別表一に掲げる生活規正の面の指導区分のいずれに該当するかを判定させるものとする。
5 校長は、第一項の規定により面接指導を行う学校職員以外の学校職員であって健康への配慮が必要なものについては、教育委員会が定めるところにより、必要な措置を講じなければならない。
(平一八教委規則四一・追加、平二三教委規則一五・旧第十九条の二繰下、平二八教委規則三四・旧第十九条の四繰上)
(心理的な負担の程度を把握するための検査の実施等)
第十九条の三 校長は、学校職員に対し、医師、保健師その他の労働安全衛生規則(昭和四十七年労働省令第三十二号)第五十二条第一項各号に掲げる者(以下この条において「医師等」という。)による心理的な負担の程度を把握するための検査を行わなければならない。
2 校長は、前項の規定により行う検査を受けた学校職員に対し、当該検査を行った医師等から当該検査の結果が通知されるようにしなければならない。この場合において、当該医師等は、あらかじめ当該検査を受けた学校職員の同意を得ないで、当該学校職員の検査の結果を校長に提供してはならない。
3 校長は、前項の規定による通知を受けた学校職員であって、心理的な負担の程度が学校職員の健康の保持を考慮して教育委員会が定める要件に該当するものに対し、教育委員会が定めるところにより、医師による面接指導を行わなければならない。
4 校長は、前項の規定による面接指導の結果を記録して、これを五年間保存しなければならない。
5 校長は、第三項の規定による面接指導の結果に基づき、当該学校職員の健康を保持するために必要な措置について、教育委員会が定めるところにより、医師の意見を聴かなければならない。
(平二八教委規則三四・追加)
(精神保健)
第二十条 教育委員会は、前条に定める心理的な負担の程度を把握するための検査等のほか、精神保健に関する知識等の啓発、精神保健相談等を行うものとする。
(平一一教委規則六・旧第十九条繰下、平二八教委規則三四・一部改正)
(健康相談)
第二十一条 教育委員会及び校長は、医師等による健康相談を行うものとする。
(平一一教委規則六・旧第二十条繰下)
(伝染性疾病の予防)
第二十二条 教育委員会は、伝染性疾病を予防するため必要があると認める場合は、速やかに予防のための措置を講じなければならない。
(平一一教委規則六・旧第二十一条繰下)
第五章 雑則
(報告)
第二十三条 教育長は、校長に対して、学校職員の健康管理に関し、必要な報告を求めることができる。
(平一一教委規則六・旧第二十二条繰下、平二七教委規則一〇・一部改正)
(健康管理業務従事職員の義務)
第二十四条 健康管理の業務に従事し、又は従事した職員は、その職務上知り得た学校職員の秘密を漏らしてはならない。
(平一一教委規則六・旧第二十三条繰下)
(委任)
第二十五条 この規則の施行に関して必要な事項は、教育長が定める。
(平一一教委規則六・旧第二十四条繰下)
附則
1 この規則は、平成三年十二月一日から施行する。
2 この規則の施行前に、この規則による改正前の東京都教職員健康管理規則の規定によりなされた手続その他の行為は、この規則の各相当規定によりなされた手続その他の行為とみなす。
附則(平成一一年教委規則第六号)
この規則は、平成十一年四月一日から施行する。
附則(平成一四年教委規則第一七号)
この規則は、平成十四年四月一日から施行する。
附則(平成一七年教委規則第一八号)
この規則は、平成十七年四月一日から施行する。
附則(平成一八年教委規則第四一号)
この規則は、公布の日から施行する。
附則(平成一九年教委規則第二九号)
この規則は、平成十九年四月一日から施行する。
附則(平成二〇年教委規則第四〇号)
この規則は、平成二十年四月一日から施行する。
附則(平成二一年教委規則第二五号)
この規則は、平成二十一年四月一日から施行する。
附則(平成二三年教委規則第一五号)
この規則は、平成二十三年四月一日から施行する。
附則(平成二五年教委規則第八号)
この規則は、平成二十五年四月一日から施行する。
附則(平成二七年教委規則第一〇号)
この規則は、平成二十七年四月一日から施行する。
附則(平成二八年教委規則第三四号)
この規則は、平成二十八年四月一日から施行する。
別表一 指導区分(第十七条及び第十九条の二関係)
(平一四教委規則一七・平一八教委規則四一・平二三教委規則一五・平二八教委規則三四・一部改正)
区分 | 内容 | |
生活規正の面 | A(要休業) | 勤務を休む必要のあるもの |
B(要軽業) | 勤務に制限を加える必要のあるもの | |
C(要注意) | 勤務をほぼ平常に行ってよいもの | |
D(健康) | 全く平常の生活でよいもの | |
医療の面 | 1(要医療) | 医師による直接の医療行為を必要とするもの |
2(要観察) | 医師による直接の医療行為を必要としないが、定期的に医師の観察指導を必要とするもの | |
3(健康) | 医師による直接、間接の医療行為を全く必要としないもの |
別表二 事後措置の一般基準(第十八条及び第十九条の二関係)
(平一四教委規則一七・平一八教委規則四一・平二三教委規則一五・平二八教委規則三四・一部改正)
指導区分 | 事後措置の基準 |
A | 休暇又は休職等の方法で療養のため必要な期間勤務させないこと。 |
B | 勤務場所又は職務の変更、休暇による勤務時間の短縮等の方法で勤務を軽減し、かつ、深夜勤務、超過勤務、休日勤務及び宿日直勤務をさせないこと。 |
C | 超過勤務、休日勤務及び宿日直勤務をさせないか又はこれらの勤務を制限すること。 |
D | 勤務に対する制限を必要としないこと。 |
1 | 必要な医療を受けるよう指示すること。 |
2 | 必要な検査を受け、かつ、発病又は再発を防止するための指導等を受けるよう指示すること。 |
3 | 医療又は検査等の措置を必要としないこと。 |
別表三 事後措置の一般基準(第十九条の三関係)
(平二八教委規則三四・追加)
管理区分 | 事後措置の基準 | |
A | 要休業 | 勤務を休み療養等に専念するよう指導する。 |
B | 要軽業 | ア 深夜勤務及び時間外勤務を命じない。 イ 学校職員の実情を考慮して、勤務場所又は職務(作業)等の変更を行う等勤務上十分配慮する。 |
C | 要注意 | メンタルヘルスの不調を未然に防止するため、勤務上過重な負担にならないように配慮する。 |
D | 平常勤務 | 特に措置を必要としない。 |