○幼児・児童・生徒の誘かい等による被害防止について
昭和五二年六月七日
五二教指管発第一九一号
各区市教育委員会教育長
多摩教育事務所長
教育庁出張所長
都立学校長
このことについては、かねてから貴職及び各学校において、十分な指導がなされていると思いますが最近この種の事件が発生しているので、不幸な事態を未然に防ぐため、下記事項につき、指導の徹底を図るようお願いします。
記
一 学校管理下における幼児・児童・生徒の保護について幼児・児童・生徒が学校の管理下にある場合、学校が責任を持つてその保護に努めなければならない。
(一) 外部の者から電話その他で、幼児・児童・生徒の呼び出しがあつた場合、次のような措置をとることが望ましい。
ア 相手と幼児・児童・生徒との関係を確認する。
イ 家庭と連絡をとり、事実を確認する。
ウ 幼児・児童・生徒を学校から帰宅させる必要があるときは、家人に出迎えさせたり、教職員が付添つたりするような配慮をする。
(二) 外部より特別な用件で、幼児・児童・生徒に面会の申し入れがあつた場合には、必ず教師が立合いの上で行う。
(三) 一般の人が許可なく学校内に出入りすることがないよう十分注意し、出入りする者は必ず受付けを通るようにする。
二 幼児・児童・生徒への日常の指導について
日ごろから人に対する対応や礼儀など学年段階に応じて指導し、これらの指導を通して、異常な行動に対応し得る能力を養うことが望ましい。
(一) 見知らぬ人の誘いかけに応じたり、好奇心から自動車等に乗せてもらつたりすることのないようにする。
(二) 通学は、あらかじめ決められた経路で、できるだけ速やかに登下校する。
(三) 友だちと連れ立つて歩いているとき、見知らぬ人の呼びかけや誘いかけがあり、不穏の気配を感じたら、ひとりが他の人々に連絡をとるようにする。
(四) 在校中、忘れものなどによる帰宅、昼食などによる外出は認めない。
三 家庭への連絡・要望について
学校は、あらゆる機会をとらえて、家庭や地域社会と連絡し、誘かい防止に努める。
(一) この通知の内容や、学校における誘かい防止の具体策を周知徹底するとともに、家庭においても安全確保について責任を持つて指導するよう協力を求める。
(二) 幼児・児童・生徒の帰宅後の外出については、行先・経路・帰宅時刻などを確認し、一定時間内に帰宅する習慣をつける。
参考資料
(一) 児童生徒の誘かい防止について 都指管発第一六号昭和三九・一・二〇
(二) 児童生徒の誘かい等の防止について 都指管発第二五八号昭和四〇・六・二一
(三) 児童生徒の誘かい防止等について 四四教指管発第三四八号昭和四四・九・一一
(四) 児童生徒の誘かい防止について 四五教指管発第四七〇号昭和四五・一〇・三一
(五) 誘かい等による被害防止について 四六教指管発第五九六号昭和四六・一〇・三〇
(六) 幼稚園、小学校における入園入学当初の幼児・児童の指導等について 四六教指管発第九〇号昭和四六・三・二〇