○「東京都立特別支援学校児童生徒等の学校給食摂取標準」の改訂について

平成22年3月4日

21教学健第750号

関係都立学校長

東京都教育委員会は、「都立盲・ろう・養護学校児童・生徒の栄養摂取標準」(平成16年3月4日付15教学健第969号)を設定し、特別支援学校の栄養管理を図ってきました。

この度、平成21年4月1日施行「特別支援学校の幼稚部及び高等部における学校給食実施基準」(平成21年文部科学省告示第63号)第四条別表「幼児又は生徒一人一回当たりの学校給食摂取基準」を基に「東京都立特別支援学校児童生徒等の学校給食摂取標準」(以下「学校給食摂取標準」という。)を改訂したので、参考にしてください。

なお、学校給食における食品構成は、学校給食摂取標準を踏まえつつ、各学校の特性・生徒の身体の状態等を考慮して、多様な食品を適切に組み合わせ、あくまでも標準であることに留意し、地域の実情等に十分配慮し、弾力的に運用すると共に、食に関する指導や食事内容の充実を図ってください。

1 学校給食摂取標準について

「特別支援学校における学校給食実施基準検討委員会」を設置し、検討を行った。

検討の結果、身体活動レベル(生活活動強度指数)は従来どおり、視覚障害1.45、聴覚障害1.65、知的障害1.5、高等部軽度知的1.7、肢体不自由校(初期・中期食)1.1、肢体不自由校(後期・普通食)1.3として「学校給食摂取標準」を設定した。

2 学校給食摂取標準の基本的な考え方について

(1) エネルギー

学校給食の実態調査や残菜調査等から現行の標準値を引き続き使用する。性・年齢別基礎代謝量を男子と女子の平均に身体活動レベルを乗じて、エネルギー量を算出し、その33%をエネルギー量とした。

(2) たんぱく質

学校給食の実態調査や残菜調査等から現行の標準値を引き続き使用する。従来どおり体重当たりのたんぱく質量から(男子と女子)1日の標準量を求めており1日の36%を標準とした。なお、文部科学省の基準では、1日の摂取量の33%から40%の範囲としている。

(3) 脂質

学校給食の実態調査や残菜調査等から現行の標準値を引き続き使用する。

脂質はエネルギー源として、あるいは必須脂肪酸の供給など、健康増進に大切な栄養素である。しかし、過剰な摂取は肥満並びに血中コレステロール値などの問題も指摘されることから将来の生活習慣病につながる可能性がある。現行同様にエネルギー比は総エネルギー摂取量の25%~30%内の範囲とする。

(4) 食塩

生活習慣病予防の目的から過剰摂取対策として成人女性8g/日、男性は10g/日未満を目標量としている。学校給食の実態調査等では過剰摂取傾向にあるが、文部科学省の基準に合わせて見直し、それぞれ「未満」表示とするとともに、1日の摂取量の33%未満にし、学校の実情に応じて少しずつ減らしていく工夫をする。

(5) カルシウム

学校給食の実態調査や残菜調査等から現行の標準値を引き続き使用する。日常の食生活において摂取しにくい実態を考慮しつつ、学校給食の役割を考え、1日の摂取量の50%とした。現在、カルシウム供給源の第1位 牛乳類、第二位 野菜類 第三位 大豆類 第四位 魚介類の順番で供給している。献立を作成する上で、カルシウムの多い食材を取り入れる工夫をする。

(6) 鉄

学校給食の実態調査・残菜調査等から文部科学省の基準に合わせて見直しをするともに、1日の33%とした。献立の創意工夫を行い摂取の確保に努める。

(7) ビタミン類

学校給食の実態調査や残菜調査等から文部科学省の基準に合わせて見直しをした。ビタミン類は日常の食生活の中で摂取できるようになっており、基本的には33%とした。ビタミンAは、レチノール当量(μgRE)で示し3倍までを摂取範囲とした。ただし、ビタミンB1・ビタミンB2については40%とした。

(8) 食物繊維

学校給食の実態調査や残菜調査等から現行の基準値を引き続き使用する。1日摂取量において摂取エネルギー1000kcal当たり10gが望ましいとされており各年齢のエネルギー当たりに換算して設定した。

(9) マグネシウム及び亜鉛

学校給食の実態調査や残菜調査等から現行の標準値を引き続き使用する。

これら微量栄養素については、その欠乏により様々な疾患を誘引するとして重要視されており、望ましい数値として位置付けた。

3 添付書類

「東京都立特別支援学校児童生徒等の学校給食摂取標準」

画像

「東京都立特別支援学校児童生徒等の学校給食摂取標準」の改訂について

平成22年3月4日 教学健第750号

(平成22年3月4日施行)

体系情報
都立学校教育部学校健康推進課
沿革情報
平成22年3月4日 教学健第750号