○妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントの防止に関する要綱
平成28年12月26日
28教総総第1694号
(目的)
第1条 この要綱は、東京都教育庁並びに東京都教育事務所、東京都教育庁出張所及び学校を除く教育機関における妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントの防止のための措置及び妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントに起因する問題が生じた場合に適切に対応するための措置に関し、必要な事項を定めることを目的とする。
(定義)
第2条 この要綱において、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントに関する定義は次の各号のとおりとする。
1 妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント(以下「ハラスメント」という。)とは、職場(通常勤務する場所のみならず職務を遂行する全ての場所をいう。以下同じ。)において上司・同僚から行われる次の言動をいう。
(1) 職員(東京都教育庁並びに東京都教育事務所、東京都教育庁出張所及び学校を除く教育機関に雇用される全ての者をいう。以下同じ。)が、妊娠・出産・育児又は介護に関する制度を利用することを阻害する言動で、当該職員の勤務環境が害されるもの
(2) 妊娠・出産したことその他の妊娠・出産に関する言動で、妊娠・出産した女性職員の勤務環境が害されるもの
2 ハラスメントに起因する問題とは、次のものをいう。
(1) ハラスメントのため職員の勤務環境が害されること。
(2) ハラスメントへの対応に起因して、職員がその勤務条件につき不利益を受けること。
3 客観的に見て、業務上の必要性に基づく言動についてはハラスメントには該当しない。
(東京都教育委員会教育長の責務)
第3条 東京都教育委員会教育長(以下「教育長」という。)は、職員がその能率を十分に発揮できるような勤務環境を確保するため、ハラスメントの防止に努めるとともに、ハラスメントに起因する問題が生じた場合においては、必要な措置を迅速かつ適切に講じなければならない。
2 教育長は、ハラスメントに関する相談及び苦情(以下「相談・苦情」という。)の申出、相談・苦情に係る調査への協力その他ハラスメントに対する職員の対応に起因して、当該職員が職場において不利益を受けることがないよう配慮しなければならない。
(研修等)
第4条 教育長は、ハラスメントの防止を図るため、職員に対し必要な研修等を実施しなければならない。
(相談窓口の設置)
第5条 職員からの相談・苦情を受け、事実関係を調査し、必要な措置を講ずるため、総務部総務課(以下「総務課」という。)を東京都教育庁並びに東京都教育事務所、東京都教育庁出張所及び学校を除く教育機関におけるハラスメント相談窓口(以下「局窓口」という。)とする。
2 人事主管課長は、局窓口にハラスメント相談員(以下「相談員」という。)を置く。
(相談員の選任)
第6条 総務部総務課長は、次により相談員を選任する。
(1) 相談員は、常勤の一般職員のうちから選任する。
(2) 相談員は、少なくとも男女1名ずつ選任する。
(3) 相談員のうち少なくとも1名は、総務課の職員をもって充てる。
(相談員の職務)
第7条 相談員は、ハラスメントに関する事案(以下「事案」という。)について、職員から相談・苦情を受け、当該職員に対し適切な指導、助言を行う。
2 相談員は、必要に応じて、ハラスメントを受けた職員(以下「被害者」という。)、ハラスメントを行ったとされる職員及びこれらの関係者から事情聴取を行うことができる。
(部所担当課の指定)
第8条 教育長は、東京都教育庁各部並びに東京都教育事務所、東京都教育庁出張所及び学校を除く教育機関の庶務担当課を部・事業所ハラスメント担当課(以下「部所担当課」という。)に指定する。
(部所担当課の職務)
第9条 部所担当課は、局窓口の指導の下にハラスメント予防のための啓発を行うとともに、職員から相談・苦情を受けた場合は、必要に応じて局窓口へ報告するほか、職場単位で解決できる事案について迅速かつ適切な措置を講じる。
(相談・苦情の申出)
第10条 相談・苦情の申出は、被害者に限らず、全ての職員が、上司、部所担当課、局窓口(相談員)及び総務局人事部職員支援課のハラスメント全庁窓口(以下「全庁窓口」という。)のいずれに対しても行うことができる。
2 申出の方法は、面談、電話又は文書によることとする。
(プライバシーの保護等)
第11条 相談員は、相談・苦情に対応するに当たって、職員のプライバシーに十分配慮し、知り得た秘密は厳守しなければならない。
(相談室との連携)
第12条 局窓口は、一般財団法人東京都人材支援事業団の相談室(以下「相談室」という。)と十分連携の上、相談室が受けた事案についても、被害者の求めに応じ適切に対応しなければならない。
(事実関係の調査)
第13条 局窓口は、全庁窓口、相談員、部所担当課若しくは相談室から事案の報告を受けたとき、又は職員から直接相談・苦情を受けたときは、事実関係を明らかにするため、速やかに必要な調査を行わなければならない。
2 当該事案の関係者は、局窓口の調査に協力しなければならない。
(措置の決定)
第14条 局窓口は、公正な調査の結果ハラスメントの事実が確認された場合、必要に応じて、次に掲げるものその他の措置を講じる。
(1) 被害者と加害者との関係の改善に向けての支援
(2) 被害者の勤務条件上の不利益の回復
(3) 加害者に対する人事管理上の措置
(その他)
第15条 この要綱に定めるもののほか、この要綱を実施するために必要な事項は、総務部長が別に定める。
附則
この要綱は、平成29年1月1日から適用する。
附則(令和2年2教総総第547号)
この要綱は、令和2年6月1日から適用する。