○平成29年度以降の都立学校における「組み体操」等への都教育委員会の対応方針について

平成28年12月22日

28教指企第1140号

区市町村教育委員会教育長

平成27年、全国各地で「組み体操」の危険性や安全対策上の問題が指摘され、大きな社会問題に発展したことを受け、平成28年3月、東京都教育委員会は、都立学校において学校行事の「組み体操」を実施する場合、いわゆる「ピラミッド」と「タワー」については、平成28年度は原則として休止する方針を定めました。

各都立学校はこの方針を受け、「組み体操」の教育的意義を確認するとともに、演技種目の内容とそれぞれに内在する危険性、事故の未然防止に向けた安全対策等について点検や、代替の運動種目を選定し実施しました。また、生徒や保護者、教職員のアンケート調査の結果等を踏まえ、平成28年度の体育祭を総合的に評価し、平成29年度以降の実施種目を検討しました。

東京都教育委員会は、各都立学校の検討結果を踏まえ、平成29年度以降の都立学校の「組み体操」等について方針を定め、別添写しのとおり都立学校長宛てに通知しました。

区市町村教育委員会におかれては、地域の特性や学校の実情等を踏まえ、学校の運動会等において、安全対策に努められるようお願いいたします。

別添

28教指企第1140号

平成28年12月22日

都立学校長 殿

東京都教育委員会教育長

平成27年、全国各地で「組み体操」の危険性や安全対策上の問題が指摘され、大きな社会問題に発展したことを受け、平成28年3月、東京都教育委員会は、都立学校において学校行事の「組み体操」を実施する場合、いわゆる「ピラミッド」と「タワー」については、平成28年度は原則として休止する方針を定めました。

各都立学校においては、この方針を受け、「組み体操」の教育的意義を確認するとともに、演技種目の内容とそれぞれに内在する危険性、事故の未然防止に向けた安全対策等について点検し、代替の運動種目を選定し実施しました。また、生徒や保護者、教職員のアンケート調査の結果等を踏まえ、平成28年度の体育祭を総合的に評価し、平成29年度以降の実施種目の検討についてお願いしてきたところです。

東京都教育委員会は、各学校の検討結果を踏まえ、平成29年度以降の都立学校の「組み体操」等について、方針を下記のとおり定めましたので、各学校においては、この方針に基づき、事故防止の徹底についてよろしくお願いします。

1 都立学校においては、当該年度の体育祭の総合的な評価を踏まえて、次年度の実施種目を検討、決定する。

なお、「組み体操」を実施する場合は、いわゆる「ピラミッド」と「タワー」については、原則として禁止することとする。但し、その教育的意義、学校経営上の位置付けを確認するとともに、教員の指導経験、指導技術、指導体制等を点検、確認した上で、学校全体で実施したいとする意志が強い場合は、児童・生徒の体力の実態等を踏まえ、安全を最優先した指導計画を作成するとともに、東京都教育委員会に提出し協議を行う。

また、事前に、生徒や保護者、地域に対し、「組み体操」を実施する目的、指導内容・方法、安全対策等について説明し、理解を得る。

2 指導に当たっては、練習中の児童・生徒の習熟の状況を正確に把握し、その状況に応じて、指導内容や指導計画を適時適切に見直す。万が一、練習中に児童・生徒が負傷する事故が発生した場合には、速やかにその原因を究明し、活動を中止したり、活動内容や指導方法を見直して更なる安全対策を講じたりするなどの措置を行う。

3 都立学校において、学校行事で実施する他の種目についても、それぞれに内在する危険性に留意し、安全対策の点検を行い、万全の対応を図る。

4 都立学校における上記以外の体育的活動においても、万全の安全対策を講じるとともに、児童・生徒の発達段階に応じた安全指導等により、安全のための身体能力の向上や危険予測・回避能力の育成を図る。

5 区市町村立学校における対応は、地域の特性や学校の実情等を踏まえ、区市町村教育委員会が適切に判断する。(都教育委員会が都立学校に対して出す方針を参考として情報提供)

平成29年度以降の都立学校における「組み体操」等への都教育委員会の対応方針について

平成28年12月22日 教指企第1140号

(平成28年12月22日施行)

体系情報
指導部指導企画課
沿革情報
平成28年12月22日 教指企第1140号