○学校職員の兼業等及び教育公務員の教育に関する兼職等に関する事務取扱規程の運用上の留意事項等について

令和4年11月30日

4教人職第1846号

都立学校長

学校職員の兼業等及び教育公務員の教育に関する兼職等に関する事務取扱規程の運用上の留意事項等について、下記により取り扱うこととしましたので通知します。

なお、令和2年12月28日付2教人職第2102号通知は、令和4年11月30日をもって廃止します。

第1 基本的な考え方

1 地方公務員である学校職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、職務の遂行に当たっては全力を挙げてこれに専念しなければならない。したがって、兼業等又は教育に関する兼職等によって、本務がおろそかになり、学校運営に支障を生ずるようなものは認められず、臨時的又は非常勤なものに限られるべきである。

2 学校教育に携わる学校職員は、公務員としてその職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるようなものが認められないのは言うまでもないが、教員等、事務職員等を問わず、児童・生徒や父母が学校運営に不安を持ったり疑念を抱いたりすることのないよう配慮することが求められる。特に教育に関する兼職等については、教育公務員としての職責を考え、教育者として信用を失墜するおそれのあるもの、学校教育に対し疑念を抱かせるような内容のものは、たとえ勤務時間外であっても認められない。

3 大学等で行われる教員採用選考や行政系職員の採用試験等のための受験指導に関連する職に就き、又は事務に従事することは、たとえ臨時的かつ非常勤的なものであっても認められない。学術的な講演の形式をとっていても、実質的に受験指導となるものについても同様の取扱いとする。また、民間団体等が受講料を取って行っている内部昇任選考関係の講座の講師等に選考関係者及び関係したことがある者が就くこと、校長及び副校長が教科書、教師用指導書又は教材の作成等に関する業務(以下「教科書作成等」という。)に従事することも認められない。

なお、東京都教育委員会等から委嘱されて選考等の委員となっている者については、秘密漏えい等の問題が生じることのないよう、兼業等及び教育に関する兼職等の取扱いは特に慎重を期する必要がある。

第2 留意事項

1 第1条関係

この規程は、長期研修生、休職中の者等で、都立学校に籍を置く者にも適用があるものとする。

会計年度任用職員の兼業等に関しては、別途、令和2年3月19日付31教人職第2941号を参照すること。

2 第2条第1項関係

(1) 第1号でいう営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体とは、商業、工業、金融業等利潤を得てこれを構成員に配分することを主目的とする企業体をいう。商法上の会社のほか、法律によって設立される法人等で、主として営利活動を営むものがこれに該当する。

(2) 第1号でいう役員とは、取締役、監査役、理事、監事、支配人、顧問、評議員、発起人、清算人その他これに類するものである。

(3) 第2号でいう自ら営利を目的とする私企業を営むこと(以下「自営」という。)とは、学校職員が自己の名義で商業、工業、金融業等を経営する場合をいい、名義が他人であっても本人が営利企業を営むものと客観的に判断される場合は、これに該当するものとする。

(4) 前記(3)の場合において、農業、牧畜、酪農、果樹栽培、養鶏等にあっては大規模に経営され客観的に営利を主目的とする企業と判断されるとき、不動産又は駐車場の賃貸にあっては次のいずれかに該当するときは、自営に当たるものとして取り扱うものとする。

ア 不動産の賃貸が次のいずれかに該当する場合

(ア) 独立家屋の賃貸については、独立家屋の数が5棟以上であること。

(イ) 独立家屋以外の建物の賃貸については、貸与することができる独立的に区画された一の部分の数が10室以上であること。

(ウ) 土地の賃貸については、賃貸契約の件数が10件以上であること。

(エ) 賃貸に係る不動産が劇場、映画館、ゴルフ練習場等の娯楽集会、遊技等のための設備を設けたものであること。

(オ) 賃貸に係る建物が旅館、ホテル等特定の業務の用に供するものであること。

イ 駐車場の賃貸が次のいずれかに該当する場合

(ア) 建築物である駐車場又は機械設備を設けた駐車場であること。

(イ) 駐車台数が10台以上であること。

ウ 不動産又は駐車場の賃貸に係る賃貸料収入の額(これらを併せて行っている場合には、これら賃貸に係る賃貸料収入の額の合計額)が年間500万円以上である場合

エ ア又はイに掲げる不動産等の賃貸と同様の事情にあると認められる場合

(5) 自営については、次に掲げる基準のいずれにも適合すると認められる場合に許可するものとする。ただし、配偶者同行休業(地方公務員法(昭和25年法律第261号)第26条の6第1項に規定する配偶者同行休業をいう。以下同じ。)をしている学校職員については、イ(ウ)の基準は適用しない。

ア 不動産又は駐車場の賃貸に係る自営を行う場合

(ア) 学校職員の職と兼業許可に係る不動産又は駐車場の賃貸との間に特別な利害関係又はその発生のおそれがないこと。

(イ) 入居者の募集、賃貸料の集金、不動産の維持管理等の不動産又は駐車場の賃貸に係る管理業務を事業者に委ねること等により職務の遂行に支障を来たすおそれがないことが明らかであること。

(ウ) その他公務の公正性及び信頼性の確保に支障が生じないこと。

イ 不動産又は駐車場の賃貸以外の事業に係る自営を行う場合

(ア) 学校職員の職と当該事業との間に特別な利害関係又はその発生のおそれがないこと。

(イ) 学校職員以外の者を当該事業の業務の遂行のための責任者としていること等により職務の遂行に支障を来たすおそれがないことが明らかであること。

(ウ) 当該事業が相続、遺贈等により家業を継承したものであること。

(エ) その他公務の公正性及び信頼性の確保に支障を生じないこと。

(6) 前記(5)の特別な利害関係とは、第5条第3号に掲げる関係をいう。

(7) 報酬とは、名称のいかんにかかわらず、労働の対価として支払われるものであり、経常的であると一時的であるとを問わないものとする。

(8) 報酬は、社会通念上相当と認められる程度を超えない額であること。

(9) 実費弁償(旅費、宿泊費、資料代等)として支払われるもの又は原稿料等(定期的又は継続的に執筆等に従事する場合を除く。)単に謝礼として支払われるものは、報酬ではないものとする。

3 第2条第2項関係

(1) 第1号から第5号に該当するものであっても、第9条各号のいずれかに該当する場合には教育に関する兼職等は認められないので注意すること。特に、公益的法人、専修学校、各種学校等で、事業の内容が予備校や進学塾であるものなどは、第9条第6号に該当することとなり、認められない。

(2) 第1号においては、勤務時間内に非常勤講師の職に従事することは原則として認められない。移動時間が勤務時間にかかる場合も同様である。

また、特別支援学校、高等学校全日制課程等に勤務する教員等については週6時間を、高等学校定時制課程等に勤務する教員等については週8時間を限度とする。ただし、これらについて、やむを得ない事由があるときは、校長は事前に担当する学校経営支援センター経営支援室長又は学校経営支援担当課長(以下「学校経営支援センター経営支援室長等」という。)と協議するものとする。

(3) 第2号は、国又は地方公共団体が兼職しようとする者の学識経験等を必要とし、かつ、当該兼職が広く教育の充実に資するためのものであると認められる場合のことをいう。したがって、東京都教育委員会と学校の間、学校相互間等で職務に関連して連絡・意見調整等を行うためのものなど、本来の職務の一環として行われるべきものについては、教育に関する兼職等には該当しない。

(4) 第3号については、承認権者は兼職先の事業内容を十分吟味して承認を行うこと。特に、学校法人等教育の事業を主たる目的とする公益に関する団体であっても、法令で付帯する収益事業等を行うことが認められている場合があり、当該事業等が第9条第3号から第6号に該当するときは承認することができないので注意すること。

なお、文化財保護やユネスコ活動を目的とする団体については、第3号の教育の事業を主たる目的とする公益に関する団体として取り扱って差し支えない。

(5) 第4号については、立法・司法機関に附置された教育施設における職及び日本放送教会での教養講座等の講師、職業技術専門校の非常勤講師等、国、地方公共団体、公益に関する団体等が行うもので生涯学習の一環として位置付けられるものの職も含まれる。

(6) 第5号については、学校のプール等を住民に開放するなどの社会教育に関する非常勤の職も含まれる。

(7) 第4号及び第5号については、当該職の業務等に従事する時間が継続的に勤務時間にかかる場合及び勤務時間外であっても継続的に週6時間を超える場合は原則として認められない。ただし、やむを得ない事由のあるときは、校長は事前に担当する学校経営支援センター経営支援室長等と協議するものとする。

(8) 第6号については、校長は、事前に担当する学校経営支援センター経営支援室長等と協議すること。ただし、第6号の規定に基づき、都若しくは都内の区市町村(一部事務組合を含む。)又はこれらの地方公共団体に附置された研修・研究機関、文部科学省、教育委員会等が主催する教育に関する研修会、講演会等の講師の職に就く場合については、協議を要しないもとする。

なお、株式会社等営利を目的とする団体から依頼を受けて、カルチャーセンター等の講師の職に就いたり、教科書作成等に従事したりする場合には、教育に関する兼職等ではなく、第2条第1項の兼業として取り扱うこと。

(9) 本項の教育に関する兼職等については、国内での従事等を想定した内容であることから、配偶者同行休業をしている学校職員は対象とならない。

4 第3条関係

(1) 兼業(第6条の2に基づくものを除く。以下本項並びに後記5及び6において同じ。)の許可の申請には、別記様式1を使用するものとする。

(2) 兼業の許可の申請に当たっては、当該記載事項について事実を確認できる寄附行為、定款その他兼業先団体の業務や従事職務内容等の明示された書類を添付させ、また、申請は、おおむね1週間前までに行わせること。

(3) 兼業先における契約条件(兼業を行う日時、報酬額、業務内容等)が記載された委嘱状や契約書案がある場合は、兼業許可申請時に提出させるものとする。なお、契約書等の内容が、公務の公正性を確保できないものである場合又は職員の職務や非常災害時の執務に支障をきたすものである場合は、第5条第1号及び第5号に規定する不許可事由に該当するものとする。

(4) 前記(1)から(3)までにかかわらず、第2条第2号に掲げる自営の許可の申請に当たっては、不動産又は駐車場の賃貸に係る自営にあっては別記様式2による自営兼業許可申請書(不動産等賃貸関係)、不動産又は駐車場の賃貸以外の事業に係る自営にあっては別記様式3による自営兼業許可申請書(不動産等賃貸以外の事業関係)を提出させるものとする。この場合において、当該自営兼業許可申請書には、それぞれ次に掲げる資料を添付させるものとする。

ア 自営兼業許可申請書(不動産等賃貸関係)の場合

(ア) 登記事項証明書、不動産の図面等賃貸する不動産等の状況を明らかにする書面

(イ) 賃貸契約書の写し等賃貸料収入額を明らかにする書面

(ウ) 不動産管理会社に管理業務を委託する契約書の写し等不動産又は駐車場の賃貸に係る管理業務の方法を明らかにする書面

(エ) 事業主の名義が兼業しようとする学校職員の名義以外の名義である場合においては、当該事業主の氏名及び当該学校職員との続柄並びに当該学校職員の当該事業への関与の度合いを示す資料

(オ) 学校職員の履歴カードの写し

(カ) その他参考となる資料

イ 自営兼業許可申請書(不動産等賃貸以外の兼業関係)の場合

(ア) 学校職員が当該事業を継承したことを明らかにする書面

(イ) 事業報告書、組織図、事業場の見取り図等当該事業の概要を明らかにする書面

(ウ) 学校職員以外の者を当該事業の業務の遂行のための責任者としていることなど学校職員の職務の遂行に影響がないことを明らかにする調書

(エ) 事業主の名義が兼業しようとする学校職員の名義以外の名義である場合においては、当該事業主の氏名及び当該学校職員との続柄並びに当該学校職員の当該事業への関与の度合いを示す資料

(オ) 学校職員の履歴カードの写し

(カ) その他参考となる資料

(5) 前記(2)から(4)までの規定による資料に加え、配偶者同行休業をしている学校職員については、兼業の許可の申請に当たって、当該職員が滞在する外国の国内法令上就労することが可能であることを確認できる書類を添付させるものとする。

(6) 兼業の内容が許可を受けたときと異なった場合又は異動等により許可権者が異なった場合は、改めて兼業の許可の申請を行わせるものとする。兼業の許可を受けている学校職員が異動した場合で許可権者が同一であるときは、本人から許可を受けている兼業の内容について申し出させるとともに異動前の所属長から異動後の所属長へ許可の内容を通知する。業務の都合等により許可を維持することが不適当である場合には、別記様式5により許可を取り消すものとする。

5 第4条関係

(1) 許可権者が兼業の許可をする場合の期間は、原則として2年までとする。

(2) 前記(1)の規定にかかわらず、配偶者同行休業をしている学校職員について兼業の許可をする場合には、その期間は、配偶者同行休業の期間に限るものとし、配偶者同行休業の承認が失効又は取消しとなったときは、兼業許可を取り消すものとする。

(3) 長期研修生、休職中の者、配偶者同行休業をしている者等については在籍する学校長から兼業の許可の申請が提出されることとなるが、許可に当たっては関係者と十分連絡を取るものとする。

(4) 兼業の許可をする場合は、別記様式4により校長宛て通知するものとする。

6 第5、6条関係

(1) 兼業の許可をしない場合又は許可を取り消す場合の手続は、許可を与える場合の手続に準じて行うものとする。

(2) 前記(1)により、兼業の許可をしない場合又は許可を取り消す場合は、別記様式5により校長宛て通知するものとする。

(3) 校長及び副校長以外の者は、教科書作成等に従事することは禁止されないが、多大な時間を割くことは第5条第1号に該当する。また、教科書、教材会社と頻繁に接触することは、第5条第5号に該当する。

よって、教科書作成等に従事することができる件数は、各年度において1件を限度とする。従事する期間が年度をまたぐ場合には、それぞれの年度において、それぞれ1件として数えるものとする。

なお、教科書作成等については、本通知のほか、教科書、教材等の作成に関するガイドライン(平成15年12月18日付15教総総第1583号)の定めるところによること。

(4) 事務職員等教育公務員に該当しない者が非常勤講師等の職に就く場合は、第2条第1項に規定する兼業又は第12条に規定する兼職に該当することになるが、予備校や進学塾等、学校教育の本旨と相いれないもの又は都民の信頼を損ない学校教育に疑念を持たせるような内容のものは第5条第5号に該当することとなり、認められない。

(5) 自宅で書道教室、音楽教室、学習塾等を行うことは都民の信頼を損ない学校教育に疑念を持たせることとなり、第5条第5号に該当する。月謝等を徴収してこれらのことを行うことは認められないので注意すること。

(6) 配偶者同行休業をしている学校職員が兼業の許可を申請する場合であって、兼業することが配偶者同行休業の趣旨及び目的に反するおそれがあると認められるとき又は兼業先から得る報酬の額が生活費等のために必要と考えられる範囲を超えるときは、第5条第5号に規定する不許可事由に該当するものとする。

(7) 勤務成績がよくない職員の兼業については、第5条第1号に規定する不許可事由に該当するものとする。ただし、次に掲げる場合を除く。

ア 不動産又は駐車場の賃貸に係る自営を行う場合

イ 不動産又は駐車場の賃貸以外の事業に係る自営を行う場合

ウ 第6条の2に規定する非常勤の消防団員の兼業を行う場合

(8) 兼業先の勤務時間数は、原則として、1週当たり8時間以下、1か月当たり30時間以下、勤務時間が割り当てられた日は1日当たり3時間以下とし、これらの時間を超える場合は、所属長に報告すること。ただし、配偶者同行休業をしている職員が兼業を行う場合については、この限りではない。

(9) 第5条第3号の規定する利害関係について、当該職員の異動前の職務の利害関係者は、当該異動の日から起算して3年間は当該職員の利害関係者とみなす。

7 第6条の2関係

(1) 兼業(第6条の2に基づくものに限る。以下本項において同じ。)の許可の申請は、別記様式1の2を使用するものとする。

(2) 兼業の許可の申請に当たっては、当該記載事項について事実を確認できる兼業先消防団の業務や従事職務内容等の明示された書類を添付させ、また、申請は、おおむね1週間前までに行わせること。

(3) 兼業の内容が許可を受けたときと異なった場合及び異動等により許可権者が異なった場合の取扱いについては、前記4の(6)を準用する。

(4) 第6条の2第2項でいう「職務の遂行に著しい支障があるとき」とは、通常の勤務時間外において、都民の生命又は財産を保護するための非常勤務に従事する義務が課されている防災担当職員など、一定の状況が生じた際に、通常の勤務時間外に、一定の時間内に勤務場所等に到着して一定の業務に従事する義務が課せられている職員が消防団活動を行うことにより当該義務を履行できなくなる場合をいう。

(5) 前記(1)から(4)までに規定するほか、兼業の許可、兼業の許可権者及び許可の取消しに係る事項については、前記5及び6を準用する。

(6) 当該兼業に係る実績報告については、後記第11を準用することとし、様式は前記(1)別記様式1の2によることとする。

8 第7条関係

(1) 教育に関する兼職等の申請には、別記様式6を使用するものとする。

(2) 国公私立学校、職業技術専門校等の非常勤講師の職に就く場合は、兼職先の校長等の発行する依頼状等の写し、講義を行う時間及び報酬について明示された書類等を添付させること。専修学校、各種学校の非常勤講師の職に就く場合は、これらに加えて当該学校の事業の内容及び従事職務内容について明示された書類等を添付させること。

(3) 前記(2)以外の教育に関する兼職等の職に就く場合は、兼職先の団体の長の発行する依頼状等の写し及び当該団体の事業内容、従事職務内容、報酬について明示された書類等を添付させること。

(4) 承認権者は、承認に当たって必要と認める場合には、申請者にその他の書類等の提出を求めることができる。

(5) 申請は、おおむね1週間前までに行わせること。

(6) 教育に関する兼職等の内容が承認を受けたときと異なった場合又は異動等により承認権者が異なった場合は、改めて教育に関する兼職等の申請を行わせること。教育に関する兼職等の承認を受けている職員が異動した場合で承認権者が同一であるときは、兼業の場合と同様に取り扱うものとする。

(7) 東京都教育委員会教育長が別に定めるものとは、教育に関する兼職等に該当する職に従事する場合で次に掲げるものをいう。

なお、ここでいう臨時的とは、従事する期間が4週間以内で、かつ、勤務時間にかかって従事する日が6日以下の場合又は春季、夏季及び冬季休業期間内にのみ従事する場合をいう。

ア 都又は都内の区市町村(一部事務組合を含む。)が実施する社会教育に関する事務事業の職に臨時的に就くとき。

イ P・T・Aの役員又は学校開放事業の委員の職に就くとき。

ウ 東京都教育委員会又は東京都人事委員会が行う選考等において、職務として選考等の事務を行う場合を除き、委員等の職に就くとき。

エ 都、他の地方公共団体又は国の常勤の一般職を兼ねるとき。

オ 都の内部組織として、規則、規程等により置かれる各種の職に充て職、命令又はこれに準ずる方法で就任するとき(充て指導主事等)

カ 職務に関連する団体等の役員の職に就くとき(全国校長会、高体連役員等)

キ その他営利を目的としない人格のない社団等の役員等の職に報酬、謝金等を得ないで就き、かつ、従事する時間が勤務時間外に限られているとき。

9 第8条関係

(1) 承認権者が教育に関する兼職等の承認をする場合、その期間は、原則として年度をまたがることができないものとする。

(2) 長期研修生、休職中の者等については、在籍校において教育に関する兼職等の申請を行うこととなるが、承認に当たっては、承認権者は関係者と十分連絡をとること。

(3) 教育に関する兼職等を承認する場合は、承認権者は別記様式7により申請者宛て通知すること。

10 第9条第10条関係

(1) 第9条第6号は、本来同条第5号に含まれるものであるが、特に教育公務員の職責を考え、独立の号として明記したものである。

(2) 教育に関する兼職等においては、報酬等を得ることは禁止されてないが、一般常識の範囲を超えて報酬等を得る場合には第9条第5号に該当することとなるので、次に掲げる基準によること。

なお、謝金等の名目であっても、実費を超える金額を受領する場合は、当該超える部分については報酬とみなすものとする。

また、この基準によりがたい事由があるときは、担当する学校経営支援センター経営支援室長等と事前に協議すること。

ア 勤務時間内にかかる教育に関する兼職等の場合は、東京都教育委員会の主催する研修、講演会等の講師に対する研修会講師等謝金支払基準の2倍を超えないこと。

イ 勤務時間外の教育に関する兼職等の場合は、東京都教育委員会の主催する研修、講演会等の講師に対する研修会講師等謝金支払基準の3倍を超えないこと。

ウ 前記ア、イを判断するに当たり、交通費等実費が支払われない場合には当該実費分については報酬等の金額から除くものとする。

(3) 教育に関する兼職等の承認をしない場合又は承認を取り消す場合の手続は、承認を与える場合の手続に準じて行うものとする。

(4) 前記(3)により、教育に関する兼職等の承認をしない場合又は承認を取り消す場合には、別記様式5により本人宛て通知する。

11 第11条関係

本条に定める実績報告は、兼業の許可を受けた者(第2条第2号に掲げる自営の許可を受けた者を除く。)にあっては別記様式1により、教育に関する兼職等の承認を受けた者にあっては別記様式6により、許可権者又は承認権者に対し、各報告期間の末日から起算して20日以内に行うこととする。

12 第12条関係

(1) 本条の適用に当たっては、第3条から第6条の「許可」は「承認」と読み替えるものとする。

(2) 兼職の申請及び承認手続についても、前記第2の4及び第2の5の「許可」を「承認」と読み替えて適用すること。

(3) 兼職の承認をしない場合又は承認を取り消す場合の手続は、承認を与える場合の手続に準じて行うものとする。

(4) 前記(3)により、兼職の承認をしない場合又は承認を取り消す場合は、別記様式5により校長宛て通知するものとする。

(5) 本条においても、東京都教育委員会と学校の間等で職務に関連して連絡・意見調整を行うためのものなど本来の職務の一環として行われるべきものについては、兼職には該当しない。特に、同一地方公共団体内の他の任命権者から委嘱を受けて委員等になる場合は、職員の職務に専念する義務の免除に関する規則等で職務専念義務免除の事由に該当しないときは原則として本来の職務の一環として行うべきものであるので注意すること(特別支援学校の校長が、校長又は特別支援学校の代表として福祉行政との連絡調整を行う場合など)

(6) 東京都教育委員会教育長が別に定めるものとは、兼業及び教育に関する兼職等に該当しない場合で、次に掲げるものをいう。

なお、ここでいう臨時的とは、従事する期間が4週間以内で、かつ、勤務時間にかかって従事する日が6日以下の場合をいう。

ア 都若しくは都内の区市町村(一部事務組合を含む。)又はこれらの地方公共団体に附置された研修・研究機関、文部科学省、教育委員会等が主催する研修会、講演会等の講師の職に臨時的に就くとき。

イ 都又は都内の区市町村(一部事務組合を含む。)が実施する社会教育に関する事務事業の職に臨時的に就くとき。

ウ P・T・Aの役員又は学校開放事業の委員の職に就くとき。

エ 東京都教育委員会又は東京都人事委員会が行う選考等において、職務として選考等の事務を行う場合を除き、委員等の職に就くとき。

オ 都、他の地方公共団体又は国の常勤の一般職を兼ねるとき。

カ 都の内部組織として、規則、規程等により置かれる各種の職に充て職、命令又はこれに準ずる方法で就任するとき(出納員、検査員、安全管理者等)

キ 職務に関連する団体等の役員の職に就くとき(経営企画室長会等)

ク 専ら学校関係者の使用する校外施設の管理を目的とする一般社団法人又は一般財団法人の役員に就任するとき。

ケ その他営利を目的としない人格のない社団等の役員等の職に報酬、謝金等を得ないで就き、かつ、従事する時間が勤務時間外に限られているとき。

13 第13条関係

(1) 第1項で東京都教育委員会教育長が別に定める基準とは、東京都立学校職員の職務に専念する義務の免除承認の適用基準(平成12年3月29日付11教人職第911号)をいう。

(2) 第1項及び第2項については、許可又は承認を受けた者が兼業又は兼職等の職務に従事するため職務に専念する義務の免除の承認を得ようとするときは、必要の都度、これを休暇・職免等処理簿により申請するものとする。

この場合、職務に専念する義務の免除に係る承認権者は、授業その他校務運営に重大な支障があると認めるときは、これを承認しないことができる。

第3 その他

1 担当する学校経営支援センター経営支援室長等との協議

担当する学校経営支援センター経営支援室長等との協議を必要とするときは、別記様式8に必要書類を添付して行う。この場合、担当する学校経営支援センター経営支援室長等は、別記様式9により回答するものとする。

2 許可権者又は承認権者への報告

第11条に定めるもののほか、この規程に基づき許可又は承認を受けた者は、許可権者又は承認権者から求めがあった場合には、その都度、従事状況等につき報告しなければならない。

3 東京都教育委員会への報告

校長は、所属職員(校長を含む。)がこの規程に基づき許可又は承認を受けた状況等につき、1年度分を翌年度の4月20日までに、別記様式10及び別記様式11により東京都教育委員会に報告しなければならない。

第4 施行年月日

本通知は、令和4年12月1日から施行する。

第5 経過措置

令和4年11月30日までに改正前の規程により兼業の許可等又は教育に関する兼職等の承認を得た者は、改正後の規程による許可又は承認を改めて得る必要はないものとする。

(令和5年4教人職第3331号)

本通知の一部改正は、令和5年4月1日から施行する。

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学校職員の兼業等及び教育公務員の教育に関する兼職等に関する事務取扱規程の運用上の留意事項…

令和4年11月30日 教人職第1846号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
人事部職員課
沿革情報
令和4年11月30日 教人職第1846号
令和5年3月27日 教人職第3331号