公開日:平成24年(2012)9月28日
最終更新日:平成24年(2012)9月28日
平成24年9月1日発行
東京都教育委員会では、平成23年3月11日に発生した東日本大震災を踏まえ、まず自分の命を守り、次に身近な人を助け、さらに地域に貢献できる人材を育てる防災教育を進めています。
「3.11を忘れない」
平成24年1月に、都内公立小学校5年生(現在の小学校6年生)全員を対象に東京都が作成・配布した、新しい防災教育補助教材です。
図版・写真や、被災地の小学生の作文・絵を掲載し、国語、社会、理科、体育、道徳、総合的な学習の時間、特別活動など様々な時間に活用できる補助教材となっています。
「地震と安全」
地震発生時の子供たちの被害防止と安全確保を目指し、地震に対する知識や地震による災害の理解及び地震発生時の心得等を学習する補助教材です。
子供たち一人一人が、地震による災害から自分の命を守る力を積極的に身に付けられるよう、都内全ての国公私立小学校の全児童に配布しています。小学校1~3年生用と、4~6年生用があります。
「3.11を忘れない」には、昨年の3月11日の写真が載っています。 この日がどんな日だったか、覚えていますか? |
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すごいゆれで、びっくりしました。こわかったです。 | |
まだ学校にいました。色々なものが倒れて、たいへんでした。 | |
「3.11を忘れない」にのっている、みなさんと同じ小学生の体験を読みましょう。 支援物資の中に「がんばってください。応援しています。つらいのはあなただけではないよ。」というメッセージカードを見つけた陸前高田市の小学校5年生の友達は、どんな気持ちになったでしょう。みんなで考えてみましょう。 |
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物だけではなく、支えているよという応援の心も届けてくれたのかなあと思います。 | |
この友達は作文の最後に、「いつかは、自分も人を支えたい」と書いていますね。 どんな気持ちでこう思ったのでしょうか。ワークシートに書き込みましょう。 |
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つらい体験を、全国からの支援で乗りこえたから、その恩返しをしたいと考えたんだと思います。 | |
全国の人たちから支えられることで、人を支えることの大切さに気が付いてこう書いたと思います。 | |
みなさんは、自分の生活が、多くの人に支えられていることに気付き、それに感謝した経験はありますか。どんな体験があったか、班の友達と話し合ってください。 話し合いで気が付いたことや考えたことを、最後に何人かに発表してもらいましょう。 |
各学校の防災教育の充実を図るため、東京都教育委員会では、平成24年5月22日から24日にかけて、東京都及び区市町村教育委員会の指導主事等を対象に東日本大震災被災地の視察研修を実施しました。
この研修では、「3.11を忘れない」の掲載内容に関係する被災地の学校等を訪問し、実際に子供たちの避難経路を歩いたほか、学校・保護者・地域の方から直接、地震発生から現在までの状況を聞き、当日の被災状況や復旧・復興の状況、「自助・共助・公助」の具体的な事例を学びました。
今後、この研修の成果をもとに、東京都教育委員会では防災教育の授業や教材を一層充実させていきます。
「地震と安全」・「3.11を忘れない」は中学校版も作成・配布し、防災教育に活用しています。
中学校版「3.11を忘れない」は小学校版の内容から一歩踏み込み、中学生一人一人が、まず自分の命を守り、周囲の人を助け、さらに地域に貢献することについて。考えられるように構成しています。
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