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令和6年度東京都立高等学校入学者選抜検討委員会報告について

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公開日:令和5年(2023)9月28日
最終更新日:令和5年(2023)9月28日

教育庁

東京都教育委員会は、本年5月に「令和6年度東京都立高等学校入学者選抜検討委員会」を設置し、令和5年度入学者選抜の検証を行う中で、これまでの入学者選抜方法の成果と課題を明らかにするとともに、令和6年度入学者選抜以降の改善策等について検討してきました。

この度、別添のとおり「令和6年度東京都立高等学校入学者選抜検討委員会報告書」を取りまとめたので、お知らせします。

なお、報告書の概要及び東京都教育委員会の今後の取組は、以下のとおりです。

1 報告書の概要

項目 概要
 (1) 新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行を踏まえた主な対応
    • 令和5年5月8日に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが、5類に移行したことを踏まえ、令和6年度入学者選抜は以下のとおり実施していく。
      ただし、各検査において換気等の基本的な感染症対策は継続する方向で進める。

<推薦に基づく選抜における主な対応>

    • コロナ禍において、感染拡大を防止する観点から中止していた集団討論は、必要と判断した学校で実施することができるようにしていく。
    • 文化・スポーツ等特別推薦では、受検者同士の接触を伴う検査を可能とする方向で進める。
    • 文化・スポーツ等特別推薦では、コロナ禍において学校生活を送った受検者の実情に鑑み、出願の基準に大会の実績や、資格・検定試験等の成績に関わる内容を含めず、「実績等を証明する書類等の写し」の提出も求めない対応を継続する方向で進める。

<学力検査に基づく選抜における主な対応>

    • 検査間の休憩時間については、トイレ等の利用人数を制限していたことから、これまで30分としていたが、令和2年度以前の選抜と同様に20分間に戻す方向で進める。
    • 検査教室の定員は、これまで30人としていたが、令和2年度以前の選抜と同様に40人に戻す方向で進める。

<特例による検査及び追々検査における主な対応>

    • 文化・スポーツ等特別推薦、海外帰国生徒対象の選抜、引揚生徒対象の選抜、在京外国人生徒対象の選抜において、新型コロナウイルス感染症を含むインフルエンザ等学校感染症に罹患した者、学校保健安全法第19条により、中学校長が出席停止の措置を行った者又は新型コロナウイルス感染症への感染が疑われる者への対応として令和4年度及び令和5年度に実施した「特例による検査」は、令和6年度入学者選抜においては実施しない方向で進める。
    • 追検査又は分割後期募集において、新型コロナウイルス感染症を含むインフルエンザ等学校感染症に罹患した者、学校保健安全法第19条により、中学校長が出席停止の措置を行った者又は新型コロナウイルス感染症への感染が疑われる者への対応として令和3年度入学者選抜から実施してきた「追々検査」は、令和6年度入学者選抜においては実施しない方向で進める。
    • 第一次募集の検査日当日に新型コロナウイルス感染症を含むインフルエンザ等学校感染症に罹患した者、学校保健安全法第19条により、中学校長が出席停止の措置を行った者を対象とした「追検査」については、継続して実施する。
 (2) 合否判定業務の改善に向けた取組
    • 合否判定業務の改善に向けた取組として、管理職や入学者選抜関係教職員に対する研修については、引き続き実施する方向で進める。
    • 管理職や入学者選抜関係教職員に対する研修は、時期や内容を精査するなど、より効果的な改善策として実施する方向で進める。
 (3) 多様な生徒の進学希望に対応した応募資格等の見直し

<都内在住者で都外の中学校等に在学している者の応募資格>

    • 都内在住者で都外の中学校等に在学している志願者について、保護者の一方とのみ同居する場合又は保護者の両方と同居しない場合は、受検者の在学する中学校長がその事情を勘案し、やむを得ないと判断した場合は応募資格があることを確認するとともに、その事情について具申書を作成の上、志願する都立高等学校長に提出することで応募資格を認める方向で整理する。

<海外帰国生徒対象の9月入学生徒の選抜における応募資格>

    • 海外帰国生徒対象の9月入学生徒の選抜に応募できる者は、現行の制度では、外国において学校教育における9年の課程を修了する見込みの者又は修了した者としているが、必ずしも帰国の時期と、入学者選抜の時期を合わせることができないという個々の事情があることを鑑み、外国における学校教育の10年の課程を修了した者にも応募資格を認める方向で整理する。

<外国において日本の高等学校普通科に相当する課程を修了した者の応募資格>

    • 外国における教育課程は、日本の教育課程と比較して共通点や相違点を判断することが難しいことから、外国における日本の高等学校普通科に相当する学校を卒業している場合でも、成績や履修に関する書類などを可能な限り吟味し、日本における普通科との共通点や相違点を精査した上で応募資格の有無を判断するとともに、個別のケースに対して丁寧に対応する方向で整理する。

<不登校経験のある生徒に対する選抜方法の在り方等の検討>

    • 不登校の経験のある生徒の状況として、調査書を選抜に用いることが志願者の心理的負担になるケース等があること等を踏まえ、不登校経験のある生徒に対する現行の都立高入試の検証を行うとともに、選抜方法の在り方等については本委員会に特別部会を設置し、関係者等から意見を求めるとともに、令和7年度以降の入学者選抜に向けて引き続き検討する。

<日本語指導が必要な日本国籍の生徒に対する検査方法等の検討>

    • 日本国籍であっても日本語指導が必要な生徒は一定数在籍していることから、こうした生徒に対する現行の都立高入試の検証を行うとともに、応募資格や検査方法等については本委員会に特別部会を設置し、関係者等から意見を求めるとともに、令和7年度以降の入学者選抜に向けて引き続き検討する。
 (4) その他の制度

<中学校英語スピーキングテスト>

    • 志願者及び中学校が円滑に事務手続きをできるように、都立高校提出用のスコアレポートの原本を高校へ送付することなどを実施要綱・同細目等に明記する方向で進める。
    • スコアレポートの氏名と入学願書等の氏名が異なる場合への対応について、令和5年度入学者選抜では任意様式で同一人物であることを証明する書類を提出していたが、より効率的に証明ができる方法を検討し、事務手続を簡略化する方向で進める。

<インターネットを活用した出願>

    • 令和5年度入学者選抜から全校で導入したインターネットを活用した出願については、中学校側での承認作業、高校側での入学願書の取り扱い等利便性に関わる課題を早期に改善し、周知する。
    • インターネットを活用した出願については、海外帰国生徒対象の選抜への制度の拡充を行う方向で進める。在京外国人生徒対象の選抜では、多様な言語で書かれた書類に基づいて、志願者の応募資格を判断する必要があることから、従来どおりの出願方法を継続する。
    • 入学願書の他に、自己PRカード等の作成において電子での作成を許可したことについては、利便性向上に有効であったことから継続する。将来的には、入学者選抜に必要な書類について、可能な限り電子データでの提出も可能とする方向で進める。

<文化・スポーツ等特別推薦>

    • 文化・スポーツ等特別推薦は各高校の特色化のために効果的であり、目的意識の高い志願者を選抜できる制度であることから、継続して実施する。ただし、けが等により部活動の継続を断念した生徒のケアや、当該制度を実施する部活動の継続的な指導体制の構築についての課題などに対しては、東京都教育委員会の関係部署と連携を図り、校長を中心に学校全体の問題として取り組んでいくよう周知する。

<分割募集>

    • 分割募集は、受検機会の複数化に寄与していることから、制度として継続する。ただし、分割募集校における募集人員は分割前期募集が大半を占める現状に鑑み、例えば検査内容や調査書点の扱いを見直す、第一志望でない生徒が入学した場合の指導体制を整える、分割募集の制度の良さをどのように周知するかを整理するなど、抜本的な改善の可能性について、今後も検討する必要がある。

2 東京都教育委員会の今後の取組

上記の報告を踏まえ、令和6年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目で詳細を定める。

令和6年度入学者選抜においては、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の扱いが5類に移行したことに伴い、これまでの感染症対策を見直し、適切な入学者選抜の制度設計を引き続き進めていく。

また、男女別定員制から男女合同選抜への移行やインターネット出願等前年度と変更がある場合は、改善の趣旨や変更点について、中学校、高等学校及び関係機関に対する周知を徹底するとともに、中学生や保護者に対しても十分な周知を行っていく。

別添 令和6年度東京都立高等学校入学者選抜検討委員会報告書PDF [1.7MB]

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お問い合わせ

教育庁都立学校教育部高等学校教育課入学選抜担当
電話:03-5320-6745 ファクシミリ:03-5388-1727
メール:S9000011(at)section.metro.tokyo.jp
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