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令和2年度東京都立高等学校入学者選抜検討委員会報告について

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公開日:令和元年(2019)7月25日
最終更新日:令和元年(2019)9月13日

教育庁

東京都教育委員会は、本年5月に「令和2年度東京都立高等学校入学者選抜検討委員会」を設置して、平成31年度入学者選抜の検証を行う中で、これまでの入学者選抜方法の成果と課題を明らかにするとともに、令和2年度入学者選抜以降の改善策等について検討してきました。

この度、別添のとおり「令和2年度東京都立高等学校入学者選抜検討委員会報告書」を取りまとめたので、お知らせします。

なお、報告書の概要及び東京都教育委員会の今後の取組は、以下のとおりです。

1 報告書の概要

項目 概要
(1) 推薦に基づく選抜の改善
  • 高等学校においては、平成25年度入学者選抜に改善を図って以降、集団討論、小論文、作文等、各検査のテーマの設定や評価方法・評価基準の設定について検証を重ね、自校の特色に合致した受検者を選抜することができるように改善が図られてきている。次年度については、これらの選抜方法を継続し、その成果と課題を検証・検討することで更なる改善を図っていく。
  • 思考力、判断力、表現力等や、学力検査だけでは十分にみることのできない受検者の多様な能力を一層評価することができるように、各検査のテーマや課題、検査時間や集団討論の実施人数等、実施方法や内容について継続して工夫と改善を図る必要がある。
  • 文化・スポーツ等特別推薦は、各高等学校の個性化・特色化に大きく寄与していることや学校の教育活動を活性化させるために効果的であるとともに、生徒の優れた能力や意欲等を評価する制度であることから、引き続き実施する。実技検査中に受検者がけがをした場合への対応について検討するとともに、今後も文化・スポーツ等特別推薦により入学した生徒に対する追跡調査を行い、検査方法等が自校の求める生徒を選抜するための方法として適切か検証する必要がある。
(2) 学力検査に基づく選抜の改善

<分割募集>

  • 分割募集は、受検の機会を複数回提供できるということだけではなく、異なる尺度により、受検者の様々な力を評価することで、多様な生徒を入学させることができるため、引き続き実施する。
  • 平成31年度選抜で、学校の様々な状況に応じて分割募集の割合を設定したことにより、分割募集実施校を志願する受検者をより多く選抜することができた。一方で、分割募集によって、自校の期待する受検者をいかに選抜していくかなどについて改善の余地があることから、今後も課題を整理し改善を図る。

<男女別定員制の緩和>

  • 男女別定員制の緩和は、平成31年度入学者選抜において男女間の合格最低点を是正する点で一定程度の効果があったため、令和2年度入学者選抜においても、引き続き実施する。男女間の合格最低点の是正状況等、学校の実態に応じて男女別定員制の緩和の割合を現行の1割から引き上げることや、男女別定員制の緩和の実施校の拡大などについて検討する。
  • 男女別定員制の緩和は男女の合格最低点の差を完全に是正できるものではないこと、また社会の情勢等も考慮しながら、男女合同定員制について本格的に議論を始める段階にきており、今後も検討する。

<在京外国人生徒対象(特別枠)の選抜について>

  • 在京外国人生徒対象(特別枠)の選抜においては、入学者選抜における公平性の観点から学力検査が必要であるとする声はあるものの、各国における教育内容が異なることや、学力水準の適切な設定が難しいことなど、検査問題の作成に関する課題が多いことから、引き続き慎重に検討する。
(3) 再発防止・改善策に基づく採点・点検の取組

<マークシート方式の全校導入による採点誤りの再発防止>

  • マークシート方式は、効率的な採点や採点誤りの防止という観点から、一定の成果が出ており、また、相互点検は、合否の入れ替わりを防ぐとともに、採点・点検の適正な実施を客観的に確認するために有効であることから、引き続き実施する。
(4) その他の制度

<英語スピーキングテスト結果の活用>

  • 英語スピーキングテスト結果を学力検査の得点に加える方法については、学力検査の得点(100点)にスピーキングテストの結果を加えた得点を140点に換算する方法を軸として、引き続き検討する。
  • 英語スピーキングテスト結果の都立高等学校への提出方法については、誤りなく確実に提出できる方法を引き続き検討する。
  • 英語スピーキングテストの都立高等学校入試への活用の趣旨を踏まえつつ、やむを得ない事情により不受験となったことによって都立高等学校入試に際して不利な状況が生じないことを前提とした上で、意図的に受験しなかった生徒が有利になることが起こらないような方法等について、引き続き検討する。
  • 導入に際しては、原則として、英語の学力検査を実施する都立高等学校の全校に導入することを軸として、引き続き検討する。

<併設型中高一貫教育校の高等学校段階での募集停止に係る学力検査問題のグループ作成の在り方>

  • 受検者の志願意欲の促進や募集停止による影響などを背景に、基本は共通問題による学力検査を実施する。ただし、学校が求める思考力、判断力、表現力等をみるための手段をどうするかについて、さらに検討する。

<インフルエンザ等学校感染症罹(り)患者等に対する追検査>

  • インフルエンザ等学校感染症罹患者等に対する追検査は、インフルエンザ等に罹患した受検者の受検機会を確保するという点で有効であるため、第一次募集・分割前期募集と同じ基準で選考するという公平性を確保しながら、引き続き実施する。

<本人得点の開示及び学力検査における答案の開示>

  • 平成30年度入学者選抜から開示請求受付開始日を合格者と不合格者とで別に設定したことに加え、平成31年度入学者選抜から交付期限を設けるとともに、「選抜用評定等確認表」の様式を一部変更したことは、高等学校の事務作業量の軽減や、誤送付を防止する手立てとしてそれぞれ有効であると認められることから、引き続き実施する。

<専門学科における選抜方法>

  • 専門学科で学ぶための目的意識等が高く、当該専門学科を第一志望とするより多くの生徒が、当該高等学校で学ぶことができるよう、推薦に基づく選抜については、対象人員枠を増やすことを軸に検討する。

<入学手続者数が募集人員に対して過不足のないように決定した合格候補者数>

  • 分割後期募集等への影響も踏まえたシミュレーションも含め、私立高等学校等とも連携しながら、都立高等学校受検者及び中学校、高等学校にとってどのような方法がよいか慎重に検討する。

2 東京都教育委員会の今後の取組

上記の報告を踏まえ、本年9月に、令和2年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目で詳細を定める。令和2年度入学者選抜では、専門学科、特に工業に関する学科における推薦に基づく選抜については対象人員枠の拡大を、また、男女別定員制の緩和については実施校の拡大を軸に、それぞれ検討する。

また、インフルエンザ等学校感染症罹患者等に対する追検査、本人得点及び学力検査における答案の開示などを継続するとともに、中学校、高等学校及び関係機関に対する周知を徹底する。

あわせて、中学生や保護者に対しても、改善の趣旨や変更点について、十分な周知を行っていく。

別添 令和2年度東京都立高等学校入学者選抜検討委員会報告書PDF [1.3MB]

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お問い合わせ

教育庁都立学校教育部高等学校教育課入学選抜担当
電話:03-5320-6745 ファクシミリ:03-5388-1727
メール:S9000011(at)section.metro.tokyo.jp
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