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令和3年度東京都立高等学校入学者選抜検討委員会報告について

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公開日:令和2年(2020)9月24日

教育庁

東京都教育委員会は、本年5月に「令和3年度東京都立高等学校入学者選抜検討委員会」を設置して、令和2年度入学者選抜の検証を行う中で、これまでの入学者選抜方法の成果と課題を明らかにするとともに、令和3年度入学者選抜以降の改善策等について検討してきました。

この度、別添のとおり「令和3年度東京都立高等学校入学者選抜検討委員会報告書」を取りまとめたので、お知らせします。

なお、報告書の概要及び東京都教育委員会の今後の取組は、以下のとおりです。

1 報告書の概要

項目 概要
 (1) 新型コロナウイルス感染症に係る対応
  • 令和3年度入学者選抜における出願については、郵送による出願と従来の出願方法である窓口での出願を基本とするが、将来的な方法としてWebによる出願の可能性についても引き続き検討する。
  • 推薦に基づく選抜については、「3つの密」になる状況を避けるため、集団討論を中止する等、できる限り1日に短縮して実施する方法について検討する。
  • 第一次募集・分割前期募集については、令和3年度入学者選抜では日曜日の実施となることを念頭に置いた受検者の集合時刻の設定、各検査間の休憩時間の設定について検討する。
  • 分割後期募集・全日制第二次募集については、平日の実施となるため、通勤のピークを避けることを念頭に置いた受検者の集合時刻の設定、各検査間の休憩時間の設定について検討する。
  • 受検者及び職員が新型コロナウイルス感染症に罹(り)患した場合の対応について検討する。
  • インフルエンザ等学校感染症罹患者等に対する追検査を受検できない受検者の救済措置としての新たな追検査実施の可否について検討する。
 (2) 推薦に基づく選抜の改善
  •  高等学校においては、平成25年度入学者選抜からの改善により、集団討論、小論文、作文等、各検査のテーマの設定や評価方法・評価基準の設定について検証を重ね、自校の特色に合った受検者を選抜することができるよう改善が図られている。これらを踏まえ、次年度については、新型コロナウイルス感染症対策を考慮しながら、推薦に基づく選抜を実施する。
  • 文化・スポーツ等特別推薦は、各高等学校の個性化・特色化に大きく寄与していることや、学校の教育活動を活性化させるために効果的であるとともに生徒の優れた能力や意欲等を評価する制度であることから、引き続き実施する。今後も文化・スポーツ等特別推薦により入学した生徒に対する追跡調査を行い、検査方法等が自校の求める生徒を選抜するための方法として適切かについて検証する必要がある。
 (3) 学力検査に基づく選抜の改善

 <英語スピーキングテスト結果の活用>

  • 英語スピーキングテストに関する特別部会における審議の中で、英語スピーキングテストの活用に向けた具体的な取組内容について検討する。検討内容については、平成31年度入学者選抜検討委員会で課題として提示された7点の改善・検証結果、令和2年度入学者選抜検討委員会における今後の取組の方向性をより具体化し、課題の解決を図る。その検討結果を入学者選抜検討委員会臨時会にて報告する。

<分割募集>

  • 分割募集は、受検の機会を複数回提供できるということだけではなく、異なる尺度により、受検者の様々な力を評価することで、多様な生徒を入学させることができるため、制度として継続する。
  • 令和2年度入学者選抜で、学校の様々な状況に応じて分割募集の割合を設定したことにより、分割募集実施校を志願する受検者をより多く選抜することができた。一方で、分割募集によって、自校の期待する生徒をどのように選抜していくかなどについて改善の余地があることから、令和3年度入学者選抜に向けて懸念される課題を整理し、改善を図っていく。

<男女別定員制の緩和>

  • 男女別定員制の緩和については、令和2年度入学者選抜において男女間の合格最低点を是正する点で、一定程度の効果があったため、令和3年度入学者選抜においても、引き続き実施する。
  • 男女の合格最低点の差を完全に是正できるものではないこと、性別によって倍率が異なり合格基準が変わること等から、男女合同定員制について本格的に議論を進める必要がある。そのことを踏まえ、男女別定員制の緩和実施校について、引き続き検討していく。

<在京外国人生徒対象(特別枠)の選抜について>

  • 在京外国人生徒対象(特別枠)の選抜については、入学者選抜における公平性や入学後に必要な学力を身に付けているかの確認という観点から学力検査が必要ではないかとする声はあるものの、在京外国人生徒対象の選抜における学力検査は、検査科目、検査日程、検査時間等、実施に当たっての課題は多い。早急に実施するのは困難であるが、今後も引き続き検討していく必要がある。
 (4) 再発防止・改善策に基づく採点・点検の取組

 <マークシート方式の導入による採点誤りの再発防止>

  • マークシート方式は、効率的な採点や採点誤りの防止という観点から、一定の成果が出ていると考えられる。令和2年度入学者選抜の採点・点検における課題の改善を図りながら、再発防止・改善策の取組を着実に進める。
  • デジタル採点は、スピーディーに採点することが可能であり、採点業務の効率化に寄与している。依然として、採点誤り全体の中で漢字の採点に関する誤りが占める割合が大きいことから、更に正確で確実な採点ができるような対策について検討していく。

<他校同士の相互点検>

  • 他校同士の相互点検は、合否の入れ替わりを防ぐとともに、採点・点検の適正な実施を客観的に確認するために有効であることから、引き続き実施する。
 (5) その他の制度

 <理数科の設置における選抜方法>

  • 自校作成校である立川高等学校に普通科と理数科の二つの学科ができるという状況を踏まえながら、理数系分野に特化した能力だけでなく、幅広い教養や学びに対する意欲・姿勢等を総合的にみることができるような独自性をもった入学者選抜方法について、引き続き検討する必要がある。

<携帯電話等の取扱いの変更>

  • 中学校では、交通機関等が遅れた場合のために、事前に交通手段を十分に確認しておくよう指導している。一方、これまでも、緊急に連絡が必要なときのために、携帯電話等の持参について事前に高等学校に相談をする場合があった。
    入学者選抜の基本的な考え方として「不要物は持ち込まない」という観点から、これまで同様、携帯電話等については「持ち込まないことが基本であること」を受検者に引き続き周知する。

<インフルエンザ等学校感染症罹患者等に対する追検査>

  • インフルエンザ等学校感染症罹患者等に対する追検査については、インフルエンザ等に罹患した受検者等の受検機会を確保するという点で有効であるため、第一次募集・分割前期募集と同じ基準で選考するという公平性を確保しながら、引き続き実施する。
  • 新型コロナウイルス感染症罹患者等に対する新たな追検査については、様々な想定をしつつ、体制を検討する。中学校等には、マスクの着用等、引き続き「3つの密」を避けた学校生活について、協力を求めていく。

2 東京都教育委員会の今後の取組

上記の報告を踏まえ、本年9月に、令和3年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目で詳細を定める。令和3年度入学者選抜では、新型コロナウイルス感染症対策について、感染の状況に注視し、様々なケースを想定した上で、対応策について検討を引き続き進めていく。

また、マークシート方式、インフルエンザ等学校感染症罹患者等に対する追検査などを継続するとともに、中学生や保護者に対して、改善の趣旨や変更点について十分な周知を行っていく。

別添 令和3年度東京都立高等学校入学者選抜検討委員会報告書PDF [1.2MB]

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お問い合わせ

教育庁都立学校教育部高等学校教育課入学選抜担当
電話:03-5320-6745 ファクシミリ:03-5388-1727
メール:S9000011(at)section.metro.tokyo.jp
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