都立高等学校における個人情報に関わる事故について
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教育庁
都立鷺宮高等学校の男性主任教諭が、同校及び前任校である都立日野高等学校の入学者選抜に係る個人情報4,697名分を紛失する事故が発生しましたので、お知らせします。
1 事故の概要
鷺宮高等学校の当該主任教諭は、学校が認証している外付ハードディスク等に保存して鍵のかかる場所に保管すべき入学者選抜に係るデータを、無断でSDカードに複写保存して自ら管理していたが、令和2年10月25日(日曜日)に同SDカードを紛失したことに気付いた。
また、当該主任教諭は前任校である日野高等学校においても、同様に無断でデータを複写保存したSDカードを異動の際に、同校に置いてきたと申告しているが、同校において当該SDカードは見付かっていない。
2 紛失した個人情報
(1) SDカードに保存したとされる入学者選抜の応募者について
当該主任教諭の申告によると
- [1] 日野高等学校に置いてきたSDカードには、日野高等学校の平成26年度選抜から平成29年度選抜までの4年分のデータを無断で複写保存していた。
- [2] 鷺宮高等学校において紛失したSDカードには、日野高等学校の平成29年度選抜のデータ並びに鷺宮高等学校の平成28年度選抜及び平成30年度選抜から令和2年度選抜までの4年分のデータを無断で複写保存していた。
学校名 | 入学者選抜年度 | 関係応募者数(入試区分) | 関係応募者 合計数 |
総数 | |
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日野 | 平成26年度 | 514名 | (推薦に基づく選抜・ 学力検査に基づく選抜) |
2,224名 | 4,697名 |
平成27年度 | 494名 | (推薦に基づく選抜・ 学力検査に基づく選抜) |
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平成28年度 | 607名 | (推薦に基づく選抜・ 学力検査に基づく選抜) |
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平成29年度 | 609名 | (推薦に基づく選抜・ 学力検査に基づく選抜) |
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鷺宮 | 平成28年度 | 482名 | (学力検査に基づく選抜) | 2,473名 (平成29年度は複写保存していない。) |
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平成30年度 | 670名 | (推薦に基づく選抜・ 学力検査に基づく選抜) |
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平成31年度 | 743名 | (推薦に基づく選抜・ 学力検査に基づく選抜) |
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令和2年度 | 578名 | (推薦に基づく選抜・ 学力検査に基づく選抜) |
※人数は全て延べ数である。
(2) SDカードに保存したとされる主なデータ項目
受検番号、性別、出身中学校、氏名、ふりがな、各教科の評定、調査書点、学力検査の得点、総合成績など
3 事故の経緯
- (1) 平成25年度から平成28年度まで
日野高等学校に勤務していた当該主任教諭は、入学者選抜に係るデータのバックアップを取るため、無断で入学者選抜用パソコンの設定変更を行い、SDカードを使用可能にし、データを無断で複写保存した。 - (2) 平成29年3月
当該主任教諭は、異動先でも入学者選抜業務に携わることが分かったため、自らが作成したデータ入力のための表を異動先でも活用しようと考え、入学者選抜用パソコンから、平成29年度選抜に係るデータを(1)とは別のSDカードに無断で複写保存し、自宅に持ち帰った。 - (3) 平成29年度から令和元年度まで
鷺宮高等学校に異動した当該主任教諭は、前任校に勤務していたときと同様、(2)のSDカードに、鷺宮高等学校の平成28年度選抜及び平成30年度選抜から令和2年度選抜までの入学者選抜に係るデータを無断で複写保存した。 - (4) 令和2年10月25日(日曜日)
当該主任教諭は、自分の机の引き出しに保管していたSDカードが見当たらないことに気付き、自席周辺等を探したが見付からなかったため、翌日、校長へ報告した。 - (5) 令和2年10月26日(月曜日)以降
学校内及び当該主任教諭の自宅の捜索を続けているが、現時点においてSDカードは見付かっていない。
また、当該主任教諭は、前任校である日野高等学校についても「4年分のデータが保存されたSDカードを置いてきた。」と申告しているが、日野高等学校において、当該SDカードは見付かっていない。 - (6) 現在の状況
「これら2枚のSDカードに保存した。」と申告されたデータに関し、二次被害は確認されていない。
4 都教育委員会及び学校の対応
(1) 生徒及び保護者等への説明及び謝罪
- [1] 令和2年11月19日(木曜日)
両校の在校生に対して説明及び謝罪をした上で臨時保護者会の案内を配布するとともに、在校生以外で連絡先を把握できる両校の卒業生等へ臨時説明会の案内を郵送した。 - [2] 令和2年11月21日(土曜日)
両校において、臨時保護者会及び臨時説明会を実施する予定である。
(2) 再発の防止
令和2年11月24日(火曜日)に高等学校等の臨時校長会を実施し、事故の経緯等を説明するとともに、入学者選抜に関するデータの保存や管理方法等について、改めて注意喚起を行い、定められた適切な管理方法について徹底する。
また、入学者選抜用パソコンの設定を変更する際には、管理職又は管理職立ち会いの下で管理職に指名された者が行うことに改めるなど、再発防止に向けた取組を進めていく。
記事ID:031-001-20240815-009410