令和6年度東京都特別支援学校総合文化祭記録集
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「令和6年度東京都特別支援学校第33回総合文化祭」
この文化祭は、都内の特別支援学校で学ぶ児童・生徒が、毎日の授業や部活動の中で熱心に取り組んだ文化活動の成果を発表する場です。
1年間の発表内容を記録集にまとめましたので、ぜひ御覧ください。
・音楽会 ・オセロ大会、将棋大会
・5部門作品展
造形美術展 写真展 職業・作業展 手芸・家庭展 放送・映像展
・舞台芸術・演劇祭 ・書道作品展
会期
令和6年11月20日(水曜日)から令和7年2月4日(火曜日)まで
主催
東京都教育委員会
東京都特別支援学校文化連盟
標語 「心をつなぐ! 未来へ続く!」
「心をつなぐ!」には、一人一人の子供たちの力が発揮され、豊かな想像力のもと、素晴らしい結果や達成感につながるという意味を込めています。
「未来へ続く!」には、SDGsを意識した活動や作品が増えていくことを期待し、文化活動から持続可能な社会の実現に貢献していくこと、そしてさらに総合文化祭が未来へ発展し続けていくという意味を込めています。
※この標語は東京都特別支援学校総合文化祭第30回記念事業の一環として策定しました。
シンボルマーク
総合文化祭の「心をつなぐ!未来へ続く!」という標語から、「心」をメインにデザインを考えました。また、この標語から「仲間」「成長」「環境」という言葉をキーワードとして考え、デザインや色を決めました。
植物の芽は未来に向けて成長し続けることを、包み込む腕とハートの形は仲間や心を、緑色は環境や温かさを表しました。
※標語にちなんだシンボルマークを公募し、最優秀作品をシンブルマークに採用しました。
ポスター原画入賞作品
【特賞】(総合文化祭原画ポスター原画)
都立王子特別支援学校高等部第2学年 篠原 利奈
【入賞】
都立八王子西特別支援学校高等部第2学年 土井 魁音
(5部門作品展総合プログラム表紙)
【入賞】
都立大塚ろう学校小学部第4学年 山口 琉夏
リーフレット原画入賞作品
【特賞】(総合文化祭リーフレット原画)
都立足立特別支援学校高等部第3学年 湯本 真歩
【入賞】
都立八王子南特別支援学校高等部第1学年 岡 昌希
【入賞】
都立青山特別支援学校中学部第3学年 安藤 はるひ
音楽会
1.開催日 令和6年11月20日(水曜日)
2.会場 国立オリンピック記念青少年総合センター カルチャー棟大ホール
3.来場人数 597人
4.活動記録
[1] 参加校・参加人数 参加校8校・参加児童・生徒数241人
[2] プログラム・曲目
①都立大塚ろう学校 小学部第4・5・6学年(45人)
器楽合奏「アラジン」「ライオンキング」、和太鼓「清流登り打ち」
②都立大塚ろう学校城東分教室 小学部第4・5・6学年(13人)
和太鼓「嵐山太鼓」
③都立大塚ろう学校永福分教室 小学部第3・4・5学年(6人)
和太鼓「天平太鼓」
④都立葛飾ろう学校 小学部第5・6学年(22人) 中学部第2学年(6人)
和太鼓「嵐山太鼓」「ぶちあわせ太鼓」
⑤都立立川学園 小学部第4・5・6学年(37人)
器楽合奏「千と千尋の神隠し」「生命の息吹」
和太鼓「行くぞ!立川太鼓」「清流登り打ち」
⑥都立立川学園 中学部第2学年(17人)
和太鼓「清流登り打ち」
⑦都立東久留米特別支援学校 高等部第1・2・3学年(20人)
混声合唱「Steamship 夢の蒸気船」「友達の友達」「風は今」「正解」
⑧都立板橋特別支援学校 高等部第1・2・3学年(18人)
器楽合奏「ホール・ニュー・ワールド」「朝の風景」、合唱「虹」
⑨都立永福学園 高等部第1・2・3学年(19人)
器楽合奏「Bling-Bang-Bang-Born」「アイドル」
⑩都立水元小合学園 高等部第1・2・3学年(17人)
バンド演奏「カントリー・ロード」「ええねん」「Side by side」
⑪都立志村学園 高等第1・2・3学年(21人)
器楽演奏「ピースサイン」「名探偵コナン」
[3] 感想
舞台に上がるまでは少し緊張しましたが、リズムに乗って楽しく演奏することができました。
オセロ大会
1.開催日 令和6年12月6日(金曜日)
2.会場 都立北特別支援学校 会場対戦と児童・生徒の在籍校からオンライン対戦の併用開催
3.来場者数 60人
4.活動記録
[1] 参加校・参加人数 参加校8校・参加児童・生徒数30人
都立北特別支援学校(5人)、都立城南特別支援学校(4人)
都立大泉特別支援学校(5人)、都立志村学園(2人)、都立墨東特別支援学校(3人)
都立水元小合学園(3人)、都立花畑学園(5人)、都立永福学園(2人)
筑波大学附属大塚特別支援学校(1人)
[2] オセロ大会結果
優勝 都立水元小合学園 高等部第3学年 澤野 河音夢
準優勝 都立墨東特別支援学校 中学部第2学年 光岡 沓子
第3位 都立永福学園 高等部第3学年 大野 陽生
【棋譜】
【オンライン】
【会場】
将棋大会
1.開催日 令和7年1月10日(金曜日)
2.会場 参加生徒の在籍校からオンライン対戦
3.活動記録
[1] 参加校・参加人数 参加校4校・参加生徒数4人
都立光明学園、都立村山特別支援学校、都立水元小合学園、都立志村学園
[2] 将棋大会結果
優勝 都立光明学園 高等部第1学年 篠澤 美音
準優勝 都立村山特別支援学校 高等部第1学年 飯山 優輝
5部門作品展(造形美術展、写真展、職業・作業展、手芸・家庭展、放送・映像展)
1.開催日 令和6年12月13日(金曜日)から12月19日(木曜日)まで
※12月16日(月曜日)は休館日のため開催なし
2.会場 東京都美術館2階 第3展示室・第4展示室
3.来場者数 3,376人
造形美術展
活動記録
[1] 参加校・作品数 参加校62校・出展作品数2337点
今年度は東京都美術館での開催で、展示室が例年より広くなり、多くの作品を展示することができました。御来場してくださった方も時間をかけてじっくりと鑑賞され、とても見ごたえのある展覧会となりました。
[2] 展示作品の紹介
平面作品では、水彩や油彩、版画作品(凹版・凸版)、コラージュ、大きな共同作品。立体作品は陶芸や粘土、木材を使った工芸作品、張り子や和紙を使ったランプシェードなどが展示されていました。
どの作品も指導する先生方と児童・生徒の皆さんが楽しみながら工夫し、制作をしている様子がうかがえました。また、児童・生徒の皆さんの学校生活や家族との思い出、好きなものや好きなことをテーマにした作者の思いがたくさん詰まった作品を、多くの来場者の方に鑑賞していただき、すばらしい展覧会となりました。
[3] 作品制作の工夫について
図工・美術の授業では、児童・生徒が表現したいもの、作りたいものを楽しく制作するために様々な工夫をしています。
例えば、下の写真の陶芸作品は、作りたい『建物の完成図』をイメージしながら、小さな粘土のパーツを積み上げたり粘土ののりで付けたりして制作しました。
様々な作品を制作するうえで、教員は「最後まで作品制作に興味をもって取り組める」ための教材選びをしています。「一人一人が興味をもって制作できる」ようにするために、好きなものや好きなことを題材に選んで、描いたり作ったりできるように支援をしています。同じ教材でも、同じ道具や工程で全員一斉に授業を進めるのではなく、一人一人が自ら作品作りに興味をもって取り組めるように、どのように描けば(作れば)よいのか等を児童・生徒と一緒に考え制作活動を進めています。
今後も、児童・生徒が楽しみながら制作・表現できるように、一層、授業づくりや教材の研究に取り組んでいきます。
写真展
活動記録
[1] 参加校・作品数 参加校9校・出展作品数136点
都立葛飾ろう学校 | 12点 | 都立東久留米特別支援学校 | 20点 |
都立中央ろう学校 | 9点 | 都立北特別支援学校 | 20点 |
都立城南特別支援学校 | 19点 | 都立水元小合学園 | 20点 |
都立南大沢学園 | 14点 | 都立光明学園 | 19点 |
都立臨海青海特別支援学校 | 3点 |
[2] 受賞作品
金賞 「最高の影」 都立南大沢学園 高等部第2学年 篠原 ゆな
6月頃、天気の良い日に部活のみんなと小山内裏公園に散歩に行ったときに撮影しました。並んで歩いているときに影がきれいだなと思い、作品にしました。
銀賞 「秋夕焼」 都立東久留米特別支援学校 高等部第3学年 黒木 優喜奈
夕方少し日が落ちてきたときに撮りました。オレンジと黄色が混ざった夕日の空になるようにカメラの明るさを少しずつ暗くして、夕日が川に反射するように撮りました。
銀賞 「夏の思い出」 都立葛飾ろう学校 高等部専攻科第1学年 水谷 晃太
この写真は、帰り道の途中にあった横断歩道で撮影しました。夕日の光がとてもきれいだと感じました。夕日を中央に、光と建物が重なり合うように撮影しました。
銅賞 「ハマの夜明け」 都立北特別支援学校 高等部第2学年 田中 佑弥
この写真は、修学旅行で横浜のホテルに宿泊した際撮影しました。部屋の窓からすてきな朝日が差し込んできましたので、いろいろな角度で撮影しました。ガラスに差し込む光もいい効果でした。
銅賞 「若者のすべて」 都立城南特別支援学校 高等部第3学年 ノイズ ローラ萌生 菊池
撮りたい場所に行き、いろいろな物を「こうすれば面白いかな」と思うように配置して撮りました。撮っている時に頭の中で「若者のすべて」という曲が流れていたので、それを題名にしました。
【会場の様子】
【金賞作品】
職業・作業展
活動記録
[1] 参加校・製品数 参加校11校・出展製品数448点
[2] 展示製品の紹介
学校名 | 出展数 | 主な製品名 | |
1 | 都立葛飾ろう学校 | 35点 | 文化祭ポスター・パンフレット、カレンダー、平面構成、鋳金、段付き丸棒、企業のグッズ制作(キーホルダー)等 |
2 |
都立七生特別支援学校 | 44点 | リース、ペンケース、コースター、ポーチ、きんちゃく袋、弁当袋、カレンダー、メッセージカード、油吸収パック 等 |
3 |
都立羽村特別支援学校 | 60点 | ペン立て、トレイ、ティッシュケース、皿、箸置き、小箱、マグカップ、小皿 等 |
4 | 都立江東特別支援学校 | 23点 | コースター、鍋敷き、キーホルダー、デコパージュ石けん、メッセージカード、ポチ袋 等 |
5 | 都立足立特別支援学校 | 31点 | コースター、ポチ袋、封筒、平皿、湯飲み、そばちょこ、マフラー、ブローチ、サコッシュ、ポップコーン、一味唐辛子 |
6 | 都立白鷺特別支援学校 | 41点 | 眼鏡ケース、財布、ペンケース、小皿、箸置き、グラス、コースター、手提げバッグ、ティッシュカバー 等 |
7 | 都立練馬特別支援学校 | 39点 | 名刺入れ、コースター、封筒、カレンダー、消臭パック、紙袋、キーホルダー 等 |
8 | 都立八王子西特別支援学校 | 49点 | 小皿、メモ帳、サブレブルトン、消臭袋、リース、ショッピングバッグ、ペーパーログ |
9 | 都立立川学園 | 72点 | ボールゲーム2種、ミニキッチン台、抱っこ紐等の布製品、新幹線の窓モックアップ、5インチゲージ曲線レール 等 |
10 | 都立町田の丘学園 | 24点 | 消臭剤、ポップ材、液体肥料、刺しゅうコースター、クラフトコースター、リサイクルメモ帳、リサイクルバッグ |
11 | 都立府中けやきの森学園 | 30点 | クリアファイル、便箋、一筆箋、しおり、ポチ袋 等 |
手芸・家庭展
活動記録
[1] 参加校・作品数 参加校12校・出展作品数506点
[2] 展示作品の紹介
学校名 | 出展数 | 主な作品名 | |
1 | 都立葛飾ろう学校 | 92点 | ウオールポケット、刺し子、ティッシュボックスカバー、エプロン、はるさめマスコット、ベスト、ハーフパンツ、ドレス、ワンピース、浴衣、甚平、活動紹介パネル 等 |
2 |
都立中央ろう学校 | 15点 | 甚平、エコバッグ、ぬいぐるみ、きんちゃく袋、ハーフパンツ |
3 |
都立王子特別支援学校 | 24点 | 花布巾、ボックスティッシュケース、トートバッグ、ポケットティッシュケース、エプロン |
4 | 都立江東特別支援学校 | 60点 | トートバッグ、あずま袋、ボックスティッシュカバー、裏布付きトートバッグ、エプロン、ランチョンマット、ペンケース |
5 | 都立足立特別支援学校 | 61点 | エプロン、三角巾、トートバッグ、弁当袋、箸袋、イージーパンツ、マルチポーチ |
6 | 都立港特別支援学校 | 30点 | エプロン、トートバッグ、ペンケース、花布巾、三角巾、エコバッグ、アニマルクッション 等 |
7 | 都立田無特別支援学校 | 29点 | タブレット端末ケース、エプロン、弁当袋 |
8 | 都立八王子西特別支援学校 | 17点 | トートバッグ、巾着袋、クッションカバー |
9 | 都立久我山青光学園 | 44点 | エコバッグ、染物ハンカチ、刺しゅうランチョンマット、刺し子布巾、アレンジティッシュケースカバー |
10 | 都立立川学園 | 49点 | ポケットティッシュケース、巾着袋、チュニック、刺し子、パッチワーク、デニムパンツ、上着、サロペット、ジャケット、タブレットケース、サシェ、バッグ、エプロン 等 |
11 | 都立志村学園 | 43点 | スカート、ブラウス、トートバッグ、ポーチ、巾着袋、クッション、壁掛け、名札用ストラップ、ブレスレット 等 |
12 | 都立鹿本学園 | 42点 | ポシェット、トートバッグ、革のネームタグ |
放送・映像展
活動記録
[1] 参加校・作品数 参加校8校・出展作品数14点
[2] 講師紹介
橋本 太朗(はしもと たろう)(NHK第1制作センター(教育・次世代)チーフ・プロデューサー)
<経歴>1996年入局。「わざわざ森のがんこちゃん」「ストレッチマン」シリーズ等の学校放送番組を担当。
[3] 受賞作品
最優秀賞 「Re.青春」 都立立川学園 聴覚障害教育部門高等部普通科第3学年情報システム系
優秀賞 「私たちの夏 書道パフォーマンス」 都立江東特別支援学校 高等部職能開発科第3学年
優秀賞 「うさぎ VS かめ」 都立鹿本学園 肢体不自由部門高等部普通科第1・3学年
[4] 展示作品
都立葛飾特別支援学校
「校歌1番」 高等部普通科第3学年
都立臨海青海特別支援学校
「臨海青海の教室」 小学部第6学年
都立立川学園(聴覚障害教育部門)
「ものづくり工房NONOWA出店第2弾」 高等部普通科3組有志
「ショートフィルム『花言葉(予告)』」 高等部普通科第2学年情報システム系
「初めての動画制作」 高等部普通科第2学年情報システム系
「生徒会PV」 高等部普通科第3学年情報システム系
「ひるおと」 高等部専攻科第2学年情報システム系
「英語×プロジェクションマッピング」 高等部普通科第3学年情報システム系情報実習選択
都立北特別支援学校 東大こだま分教室
「新しい居場所ができるまで」 中学部第1学年
都立光明学園(病弱教育部門)
「現代版オリジナル梅太郎」 高等部第1・2・3学年
都立水元小合学園(肢体不自由教育部門)
「車たちの大冒険」 高等部第1学年
作品ポスターや制作の様子などを紹介するパネルや展示をしました。
舞台芸術・演劇祭
1.開催日 令和6年12月21日(土曜日)・22日(日曜日)リハーサル・本番
19日(木曜日)・20日(金曜日)会場準備・テクニカルリハーサル
2.会場 練馬区立練馬文化センター つつじホール
3.来場者数 616人
4.活動記録
[1] 参加校・参加人数 参加校5校・参加生徒数68人
都立板橋特別支援学校(17人)、都立水元小合学園(7人)、都立志村学園(8人)、都立永福学園(18人)、都立青鳥特別支援学校(18人)
[2] プログラム・演目
第1日目(12月21日)
①「板特名作劇場~不思議の国のアリス~」(都立板橋特別支援学校)
②「学園危機一髪!」(都立水元小合学園)
③「ミュージカル『KASAJIZO』」(都立志村学園)
第2日目(12月22日)
④「灰かぶりーず」(都立永福学園)
⑤「ダンスパフォーマンス『お菓子』」(都立青鳥特別支援学校)
都立水元小合学園
都立青鳥特別支援学校
書道作品展
1.開催日 令和7年1月30日(木曜日)から2月4日(火曜日)まで
2.会場 都政ギャラリー(都議会議事堂1階)
3.来場者数 1,697人
4.活動記録
[1] 参加校・参加人数 参加校13校・出展作品数101点
都立北特別支援学校、都立城南特別支援学校、都立大泉特別支援学校、都立墨東特別支援学校、
都立あきる野学園、都立志村学園、都立花畑学園、都立江東特別支援学校、都立石神井特別支援学校、
都立板橋特別支援学校、都立東久留米特別支援学校、筑波大学附属桐が丘特別支援学校
[2] 展示作品の紹介
児童・生徒が筆を用いて様々なテーマやスタイルで書かれた作品を展示しました。それぞれの作品に込められたメッセージや想いに、鑑賞していただいた皆様に触れていただき、作品との対話を楽しんでいただくことができました。
[3] 講評会について
講評会は作品展の会期中の2月1日に実施し、東京学芸大学教育学部美術・書道講座准教授石井健先生、二松學舍大学文学部非常勤講師内田藍亭先生を会場にお招きし、それぞれの作品に対して講評いただきました。当日会場に来場した児童・生徒に対して懇切丁寧に講評していただき、来場できなかった児童・生徒の作品にも講評をいただくことができました。