緊急アピール「いじめを許さず、尊い命を守るために」について
- 更新日
本日、東京都教育委員会中村正彦教育長が、緊急アピールを行いましたので、お知らせします。
緊急アピール
「いじめを許さず、尊い命を守るために」
文部科学大臣への手紙を読みました。
どんなことがあっても、自らの命を絶ってはいけません。相談する勇気をもってください。必ずだれかが受け止めてくれることを信じてください。
東京都教育委員会は、区市町村教育委員会や学校と力を合わせて、今、いじめをなくすために全力を挙げています。
繰り返します。決して、自らの命を絶ってはいけません。
あなたからの電話を待っています。
電話番号は、いじめ等問題対策室(03)5320-6888です。
子供たちへ
みなさんは、いかなる理由があったとしても、自らの命を絶ってはいけません。辛いこと、苦しいことに耐えられなくなったときは、決して一人だけで解決しようとしてはいけません。
人間は決して強いものではありませんし、一人で生きられるものではありません。多くの人たちに支えられて成長し生きていくのです。互いに支え合っていくのが人間です。
困ったときは、家族や周りの人に助けを求めてください。悩みを打ち明けることは、決して恥ずかしいことではありません。あなたが弱いということでもありません。
みなさんの思いを受け止めることは、わたしたち大人の責任です。大人を頼りにしてください。
力強く生きてください。素晴らしい人生を送ってください。つらいこと、悲しいこと、苦しいことを乗り越えて素晴らしい人生を送ってください。決して、自らの命を絶ってはいけません。
保護者のみなさんへ
子供をよく見つめ、子供の気持ちに、子供の思いに寄り添ってください。子供の声を聞き、子供が相談できるようにしてください。みなさんの子供に対する思いを伝えてください。どれほど、子供たちがかけがえのないものかを伝えてください。子供に、苦難を乗り越えていく勇気を与えてください。
すべての先生方へ
子供たちを見つめてください。今、子供たちが何を感じ、何を思っているのかを、しっかりとつかんでください。
そして、いじめられている子供がいたら全力で守ってください。「わたしたちが、あなたを守り通します。」と、子供たちに力強く伝えてください。言葉と態度で毅然と示してください。
みなさん一人ひとりが、いじめは人間として決して許されないことを、子供たちに、保護者に、身をもって示さなければならないのです。繰り返し、繰り返し、子供たちに教えなければならないのです。
すべての校長先生方へ
いじめのない学校を目指してください。いじめは、いつでも、どこでも起こりうるものです。
すべての教職員が、一丸となって、いじめのない学校づくりを進めてください。保護者の方々、地域の方々の協力を求めてください。
校長先生が、子供に直接、語りかけてください。いじめは絶対に許されないことを、そして、どんな理由があろうとも、自らの命を絶ってはならないことを。
全教職員の先頭に立って、いじめのない学校づくりに邁進してください。
平成18年11月8日
東京都教育委員会教育長 中村正彦