公開日:令和5年(2023)8月10日
最終更新日:令和5年(2023)8月10日
都立工科系高等学校を対象にしたプログラム「東京未来ファクトリー」は、生徒が学校を超えて交流しながら、「高度な知識・技術や工学的思考力・発想力をもった未来の『スペシャリスト』」と「東京の課題を解決し得る次代のトップランナー」を育成することを目指しています。
今回のプログラムでは、世界基準の探求型デジタルプログラム「WOZED(ウォズエド)」のカリキュラムから、キューブ型ロボットを使ったAI の仕組みを学び、地域課題解決のための AI 活用を企画・発表します。また、世界で活躍する技術者との交流会も開催されます。
東京未来ファクトリーチラシPDF [4.4MB]
STEP1では、開校式・オリエンテーションを行いました。開校式は、東京都教育庁指導部の挨拶ではじまり、様々な高校から集まった志高い仲間や企業の方々との対話を通して、自分の考えや感じたことを言語化しアウトプットすることが大切だと伝えられました。本プログラムを運営する株式会社ウィル・シードの代表からは「未来のスペシャリスト」として、一人一人の意見の違いから新しいアイデアを生み出してもらいたいというメッセージがありました。その後、グループでの自己紹介ワーク、WOZEDカリキュラムの一つであるスフィロミニを使ったグループ対抗のダンス大会に取り組み、参加者同士のチームワークを深める学習を行いました。デジタルやエンジニアリングの知識を会得するだけでなく、仲間と協働し実際に手を動かしながら、自ら学び課題を見つけ解決していくことを目的とするプログラム全体の意識付けとなる初回となりました。
株式会社サイバーエージェント・岩崎氏とギリア株式会社・西村氏の2名をお招きし、エンジニアを目指すまでの経緯や最先端技術のリアルな現場の話まで、分かりやすくお話しいただきました。
現在XRエンジニアとして、「XRの新事例を作る」ことを目指している。高校時代は野球と受験勉強に打ち込み、大学3年生まではプログラミングが苦手分野であったが、4年生でHoloLensに出会いUnityでの開発に熱中し、作品を作りSNSで他人に発信することを繰り返した。そこで培った「熱中する→作る→見せる」のプロセスが、今の活動の基礎となっている。これまでに出会った多くの人々との関りを通して仲間との協働の大切さ、特定のコミュニティに囚われず「情熱ある仲間と共に作る」ことの大切さを実感した。製品を作ることに止まらず、実際に手に取り体験することから出てくるアイデアこそが課題解決に繋がる大きなヒントとなると力強く伝えた。
現在は機械学習のエンジニアとしてAIの社会実装に取り組んでいる。経営に近い立場からの視点で自身の手掛ける多くの事業例を挙げ、「技術の力」について語った。高校時代は、やりたいことが明確ではなかったが、大学4年生になりコンピューターと人との関わりに興味をもち「技術の力でこれまでできなかったことを可能にする」ことに面白さを感じ今の仕事にも繋がっている。AIでの課題解決の専門家として顧客と向き合いながら、課題解決のためには、「やりたいこと」と「技術で出来ること」の両方の選択肢をもち、柔軟に視点を変えることが大切だと感じている。新しい世界に飛び込む度に世界が広がったと自身を振り返り、今見えている世界がすべてではなく、今よりも自分に合うものがあるかもしれない、自分が何を楽しいと思うのか、何を大事にしたいのか、色々試しながら1つずつ明確にしていけばいいと参加者に呼びかけ勇気づけた。
パネルディスカッションの時間では、積極的に手を挙げ質問をする参加者が多く、キャリアや生活に関する質問から専門的な技術に関する疑問まで、時間いっぱいの質問にゲストのお二人が頭を悩ませながらも真剣に回答してくださり、生徒たちも大満足の様子でした。
オリエンテーションでは、最初のチーム活動として、自己紹介ワークとスフィロミニを使ったダンス大会が行われました。自己紹介ワークで徐々に緊張がほぐれ、スフィロミニを使ったグループワークでは、自ら考え、自ら学び、チームメンバー一人一人の個性・独創性・好奇心を存分に発揮しながら、力を合わせて作品を作り上げていく様子が見られました。答えを求めるのではなく試行錯誤しながら自発的に学んでいく姿、積極的で自由な発想を持つ生徒たちのいきいきとした姿、悩みながらも協力して最後までやり抜く姿が見られ、各チームの作品も発表も大人が驚くほどユニークで魅力的なものとなりました。これからのプログラムを通しての成長がとても期待されます。
教育庁指導部高等学校教育指導課 「東京未来ファクトリー」担当
電話:03-5320-6845
メール S9000023 (at)section.metro.tokyo.jp
※迷惑メール対策のため、メールアドレスの表記を変更しております。
お手数ですが、(at)を@に置き換えてご利用ください。
このページの目次