公開日:令和3年(2021)3月1日
最終更新日:令和3年(2021)3月1日
令和2年度 第2回 管内学校栄養士会を下記日程で開催し、三宅島・御蔵島の地場産物を使った料理の試作(調理実習)を行いました。
三宅島・御蔵島の学校給食では、伊豆諸島で古くから親しまれている、生葉のアシタバを使った献立がよく登場します。アシタバは、香りと味に独特のクセがある野菜ですが、どちらの給食でも、児童生徒に喜んで食べてもらえるよう、味付けや調理法などが工夫されています。今回、それぞれの島の給食で人気のアシタバ料理の紹介と、魚料理に合わせるソースの開発を目的に、試作・検討を行いました。
三宅島の学校給食で提供されている、人気のアシタバ料理です。ゆでて粗みじんに切ったアシタバを混ぜた、ポテトコロッケです。生地に粉チーズも入っているので、ツナと粉チーズの塩分とうま味がアシタバのクセをやわらげていて、ソースをかけなくてもおいしくいただけました。
御蔵島の学校給食で提供されている、人気のアシタバ料理です。アシタバは硬めに下ゆでしています。鶏肉も入っていて、ボリューム感があります。子供向けの、甘めの味付けですが、アシタバの風味で味が締まった、「アシタバが入っているからおいしい」料理でした。
かんも汁は、サツマイモとアシタバ、生姜が入ったみそ汁で、八丈島の郷土料理です。「かんも(甘芋)」は、八丈島の言葉でサツマイモのことをいいます。
生姜の香りと辛味が効いた味わいでしたが、「三宅島、御蔵島の子供たちが食べるには、もっと生姜の量が少なくても良いかもしれない」という意見が出ました。
御蔵島の学校給食では、島で栽培・収穫された小松菜を使うこともあります。そこで、御蔵島産の小松菜を利用した新メニューを開発したいと考え、本メニューを試作しました。
三宅島、御蔵島の給食食数規模を勘案し、麺のゆで汁の塩分濃度を高め(湯の1%重量)にすることで、麺に塩味をつけ、具の塩分量を抑えて味をととのえる調理法を検討しましたが、「内地に比べて食数は少ないとはいえ、この調理法では、味の調節が難しい」「大量調理だと、ゆで汁に入れる塩の量も数百グラムから1キログラムといった量となるので、もったいないと思う」などの意見が出ました。具の味付けに使う調味料の量や、調理工程を更に検討し、学校給食献立として安定して提供できるレシピを確立したいと思います。
学校給食に限らず、献立は、基になる食材や料理が同じでも、味付けの変化でその幅を広げることができます。三宅島の学校給食によく登場するお魚ハンバーグを基に、魚料理に合うソースの試作を行いました。
どのソースもおいしく、子供たちにも食べやすい味でしたが、一人分の量の見直しや、子供たちが配膳しやすい濃度への調整など、レシピとしては、まだ検討の余地がありました。
また、「ソースとして使うにはもったいないくらい、手が込んだソースなので、ご飯にかけるなど、メニューの主役に使いたい」「魚だけでなく、肉やパスタにも合いそうな味」などの意見が出たソースもあり、ソースとしての利用にとどまらず、新メニューのアイデアにもつながる試作となりました。
教育庁三宅出張所
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