「都立八王子南特別支援学校『みんなの壁画』プロジェクト」~〈みんなでつくる〉〈みんなが好きな〉〈みんなのための〉学校の壁画~
- 更新日
(1)プロジェクトについて
都立八王子南特別支援学校は、令和6年4月に開校した知的障害教育部門の高等部単独設置校(普通科・職能開発科)です。
本校には、屋内階段が4か所(「青階段」「緑階段」「赤階段」「黄階段」)にあります。有事の際の避難誘導では、「色の識別」が大変重要な情報であり、防災対策には欠かせないものです。
今回、本プロジェクトを実施した理由は、「避難誘導に使用すべき校内階段の視認や識別が難しい」ことが判明したためです。そこで、同じ八王子市内にある東京造形大学の御協力をいただき、生徒が階段をわかりやすく識別し、かつ、親しまれる場所とすることを目指し、壁画を制作し各階段付近に設置することとしました。
(2)ワークショップ(本校1期生と東京造形大学の学生との切り絵制作活動)
令和6年11月29日、本校一期生(1学年)と東京造形大学の石賀教授ゼミ、福田教授ゼミの学生が協力して、円や四角形など様々な形に切った紙を組み合わせ、自由な発想の切り絵を制作しました。
生徒たちは、学生の皆さんから上手く紙を重ねるコツや切り絵に関するヒントをもらうなど、和気あいあいとした雰囲気の中で主体的に取組み、制作に集中した時間を過ごしました。
(3)壁画披露(~除幕式~)
令和7年3月13日、東京造形大学の石賀教授、福田教授、学生の皆様に御参加いただき、いよいよ完成した壁画を披露する日がやってきました。
<まずは、プロジェクトを振り返りました>
壁画の披露前に、ワークショップ(11月)の様子など、これまでの取り組みを全員で振り返りました。
<除幕式前>
<除幕式後>
壁画には装飾幕がかけられ、普通科は緑階段、職能開発科は黄階段にそれぞれ集まり、生徒たち自身の手で幕を取りました。 その後、ほかの階段近くに設置された壁画を、全員で鑑賞しました。
〈鑑賞の様子〉
壁画には、本校一期生全員の作品が入りました。
生徒たちは、自分が作った切り絵が壁画に入っているのを見つけると、「あった!」と歓声を上げると同時に、11月に制作した切り絵がこのようにプリントされていることにも驚いていました。
今回、東京造形大学との連携から、このような素晴らしい壁画を制作することができました。避難行動に欠かせない色の情報を強調できたことに加え、普段の学校生活で馴染みのある階段が、自分たちの作品で彩られたこと、一期生として歴史を刻んだことなど、多くの意味合いをもつ素晴らしい壁画となりました。
(4)八王子南特別支援学校長より
(写真左:濱辺校長、中央:福田教授、右:石賀教授)
東京造形大学の石賀教授ゼミ・福田教授ゼミの全面協力のもと、第一期生37名の作品が壁画になりました。一つ一つが、とても独創的で、自由な発想にあふれており、とても心が温まる作品です。防災としての意味合いだけでなく、真新しい白い校舎に、彩も添えられました。「笑顔あふれるわが学舎」として、八王子南特別支援学校の礎を築くことができました。本プロジェクトに関わってくださった皆様に心より感謝申し上げます。
<東京都立八王子南特別支援学校>
https://hachiojiminami-sh.metro.ed.jp/site/zen/