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第15回 東京都心身障害教育改善検討委員会(議事要旨)

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最終更新日:平成30年(2018)2月28日

1 開催日時

平成15年12月25日(木曜日)16時30分~18時00分

2 開催場所

東京都庁第二本庁舎10階 第210・211会議室

3 出席者

(順不同、敬称略)
上野委員長、大南副委員長、西川委員、佐島委員、津田委員、吉澤委員、時任委員、越智委員、杉原委員、山内委員、石橋委員、野村委員、大館委員、矢口委員、芦崎委員、川田委員、内藤委員、米谷委員、濱崎委員、吉田委員、坂田委員、石川委員、山際委員

4 議事内容

1 開会 委員長挨拶

2 第14回検討委員会議事要旨について(◎委員長 ○委員 △事務局)

第14回検討委員会の議事要旨は既に各委員に配付してある。訂正等あれば発言をお願いする。

  • ○訂正というか、追加をお願いしたい。5ページ目の上から2番目の所から実際に教員等の専門性について触れたが、そのときの話の趣旨はどちらかと言うと異なる障害種を併せた学校を作る場合には、それぞれの障害について配慮してほしいということであった。そのあたりを含めていただきたい。
  • △それではただいまの趣旨を踏まえ、全文速記録から発言の骨格を含めてなるべく漏れがないような形で付け加える。
  • ◎それでは、その部分の訂正ということで、そこを付け加え、本委員会終了後に事務局において手続を行った上で、都の教育委員会ホームページで公表することとする。

3 議事(◎委員長 ○委員 △事務局)

(1)東京都心身障害教育改善検討委員会最終報告(案)について

  • ◎これまで最終報告案について2回にわたり審議してきた。前回の審議及び各委員からの個別の御意見を踏まえた修正等について今回御確認いただき、最終報告として決定していただきたい。それでは事務局より最終的な修正事項の説明をお願いする。
<事務局説明>

△最終報告(案)については、第13回及び第14回の検討委員会における2回の審議及び延べ3回にわたる各委員からの文書等による個別の意見・提案を踏まえ、加筆・修正を行ったものである。

  • 前回委員会以降、更に各委員から個別に提案・意見をいただき、委員会審議分も含めて委員長の調整を基に、その対応について個別に提案委員の方々に説明をさせていただいた。
  • 前回の第14回検討委員会での審議における意見及びそれ以降の委員からの個別意見に基づく主な追加・変更点について、資料8に基づき、そのポイントについて説明する。
○下記の表(資料8)に基づき説明
第14回検討委員会(12月5日)及び追加意見における最終報告案に対する修正等意見と対応状況
提案委員 修正等意見内容 対応状況
はじめに 上野委員長 1 サラマンカ宣言の理念について、高い見地から記述するべき。 ・意見の趣旨を踏まえて、記述を加える。
平成6年に発表された「サラマンカ宣言」では、~改善の方向が確認された。
吉澤委員 1 WHOの国際障害分類についても、2章の理念の説明だけでなく、「はじめに」の章において記述してほしい。 ・意見の趣旨を踏まえて、記述を加える。
また、平成13年には、WHO~大きな影響を及ぼしている。
上野委員長 3 用語解説については、出典の文書名等は正確に記載するべき。再度、精査してほしい。 ・御指摘のとおりであり、精査し、適切に修正する。
上野委員長 3 LD、ADHD及び高機能自閉症の解説は、同じ出典とするべきである。本年3月の国の調査研究協力者会議の最終報告の「定義と判断基準」を基にすると良いのではないか。 ・提案意見のとおり、同一の出典とし、修正対応する。
第1章 佐島委員 6 ・通学負担の課題は肢体不自由だけではなく盲学校等でもあるので、「等」を加えるべき。 ・提案意見のとおり、文言を加える。
佐島委員 13 ・(4)の「心身障害学級の多くは~不足しがちである。」を削除する。交流をしてきている学級は数多くある。 ・意見の趣旨を踏まえ、対応する。
「心身障害学級の中には~不足しがちである。」
佐島委員 14 ・3「教員の専門性の現状と課題」の最後の行の「引き続き、特殊教育免許状保有率向上や採用・研修・・・」の部分に「採用・人事・研修・・・」と加えるべき。 ・提案意見のとおり、追加修正する。
第2章 佐島委員 18 ・地域はコミュニティであり、エリアは行政圏域であるので、「地域(エリア)」を「圏域(エリア)」と修正してください。
・また、上から7行目「基本的方向を踏まえつつも、」の後に、「児童・生徒や保護者の地域(コミュニティ)での生活を視野におき、・・・」と加えてください。
・「地域(エリア)」は改善のグランドデザインとして、委員会審議の中で確認されてきたことであり、「○○地域」などの地理的範囲を意味している。
・二つ目の意見については、これまで委員会審議の中であがっていない「(コミュニティ)」を除いて追加修正する。
大南副委員長 18 ・特別支援プロジェクトの用語解説では、区市町村の役割のみの説明になっているが、東京都としての広域的立場からの支援も重要であり、図でも示されているので、都の役割についての説明を加えるべきである。 ・意見に基づき、都の役割についての説明を加える。
都教育委員会は、関係各局の~進むように支援する。
第3章 佐島委員 19 ・(1)の「センター校とエリア」の項中、「・・配置については、児童・生徒や保護者の地域生活に視野を置き、適切な支援を受けることができるように・・・」とすべき。 ・提案意見のとおり、追加修正する。
斉藤(佐)委員 21 ・個別の支援計画と個別の教育支援計画については、用語解説だけでなく、本文にも記述する必要があると考える。 ・意見の趣旨を踏まえて対応する
そのような中で、平成14年12月に~個別の支援計画を作成・提供することが求められる。」
第4章 米谷委員 26 ・第4章の表題については、中間まとめにあった「教育環境の整備」が入っていないので、「特別支援学校における教育の展開と環境整備」としてほしい。 ・提案意見のとおり追加修正する。
米谷委員 26 ・特別支援学校の検討課題として、視覚障害部門が弱いので、これを含める意味で、第4章の前文の7行目に「肢体不自由養護学校の通学負担」の後に「各障害に応じた職業教育や後期中等教育の充実など、・・・」と加えてほしい。 ・提案意見のとおり追加修正する。
佐島委員 26 ・(1)の表題「障害の重度・重複化に対応した教育課程の編成」を「障害の重度・重複化に対応した教育内容・方法の充実と教育課程の編成」としてください。
・(1)の1.の表題「障害種別の異なる複数の教育課程の編成」を「重複した障害に応じた教育内容・方法の充実と教育課程の編成」に修正してください。
・提案意見のとおり修正する。

・提案意見のとおり修正する。
佐島委員 26 ・教育課程の説明図は誤解を生ずる場合もあるので、削除するべきと思う。 ・提案意見のとおり、削除する。
佐島委員 27 ・(2)の前文「特別支援学校での指導は、・・・・」の文章を「特別支援学校においては、児童生徒の障害の重度・重複化がすすんでいることから、重複した障害に応じた評価法や指導内容・方法の開発・充実や専門性のある人材の配置、柔軟な教育課程の編成の検討は重要な課題であり、児童生徒の障害等の状態や地域ニーズに応じた重度・重複障害教育の充実を図ることが必要である。」と修正してください。 ・提案の趣旨を踏まえて、対応する。
特別支援学校においては、児童・生徒の障害の重度・重複かがすすんでいることから、~指導内容・方法の充実に努める必要がある。
佐島委員 29 ・(1)の「複数の障害種部門を併置する学校」の項の4行目、「いくことについても、検討をすすめていく必要がある。その場合、各部門には障害種別に応じた専門性のある教員の配置することが前提となる。」と加えてください。
・(1)の「複数の障害種部門を併置する学校」の項の14行目、「さらに、その学校の設置・運営 や教育内容・方法の充実については、・・・・」
・部門併置に限らず、教員の配置については総括的に第6章2(3)で示している。部門併置と専門性の関係は(1)の11行目以下「各部門の教育の専門性を基盤として・・充実を図っていくことが重要である。」で記載している。
・提案意見のとおり、追加修正する。
吉澤委員 30 ・特別支援学校の項に、訪問教育の在り方についての検討も必要である旨、盛り込んでほしい。 ・提案意見のとおり、訪問教育について加える。
佐島委員 32 ・「学校の配置の適正化」の内容に地域の視点を第一に入れる。第一は、当事者の地域での生活の視点がくるべきであり、それはゆるがないと考える。このため、上記項の第1行目、「学校の配置の適正化については、児童・生徒の地域生活、児童・生徒数 の増減・・・」とする。 ・提案意見のとおり、追加修正する。
第5章 佐島委員 35 ・「自立活動の指導は比較的重度の児童・生徒を想定した内容構成となっている」の記述は間違いなので、削除する必要がある。 ・提案の趣旨を踏まえて、対応する。
現行の自立活動は、LD等の児童・生徒の指導にかかわる視点からの指導内容についても検討すべき部分もあり
川田委員 35 ・1の特別支援教育における教育内容・方法の充実 (1)児童・生徒のニーズに応じた教育課程の編成の本文の8行目、「また、現行の自立活動は、LD等の児童、生徒の指導にかかわる視点から指導内容を検討すべき点もあり」という文章は、「現行の」というと現在の心身障害学級を指すと読みとれるが、「心障学級の自立活動をLD等の児童・生徒にかかわる視点から検討しなおす」かのような誤解を受けると思う。大南副委員長も再三、「LD等の子供と、知的障害の子供達とはニーズが違うのだから、別の教室で指導する」ということをおっしゃっており、これらの自立活動についても、当然、障害特性によって別々に指導内容が検討されるものと認識している。そこでこの文章は、「また、現行の自立活動は、LD等の児童、生徒の指導にかかわる視点からの指導内容についても検討すべきであり」と変えてほしい。 ・提案意見のとおり修正する。
川田委員 36
37
・3.個別指導計画の作成者については、都議会での答弁などを踏まえて、「個別指導計画は、特別支援教室担当者が中心となり、特別支援教育コーディネーター、その児童・生徒が在籍する通常学級担任を含む校内委員会の組織において作成する。その際には、言語・心理の専門家のアドバイス、保護者の意見も聞きながら個々の児童・生徒の実態にあわせて作成する。保護者は、指導内容の設定・評価にもかかわることができる」というようにかえてほしい ・提案意見の趣旨を踏まえて、対応する。
 ※(2)3.及び(3)を修正
 「3.個別指導計画は、特別支援教室担当者が~
 「(3)また、個別指導計画の作成・実施・評価にあたっては~大切である。
川田委員 38 (1)の「心身障害学級から特別支援教室へ」の項中、2箇所にある「~の在り方について検討する必要がある」を「~の在り方について詳細を十分に検討する必要がある」にしてほしい。 ・提案意見の趣旨を踏まえて対応する。
「~の在り方について十分検討する必要がある」
川田委員 39 ・素案では1.の前にあった「児童・生徒や保護者の多様なニーズに応じて、選択が可能となるような柔軟な形態が望まれる」という部分は重要な文言であり、これをそのまま元に戻してほしい。 ・提案意見のとおり、記述を加える。
川田委員 39 ・(3)の、1.以下の説明で、「拠点的に配置された特別支援教室」という表現が、1.の2行目と、2.の4行目にある。「拠点的に配置された教室」という言葉を、設置にかえてほしい ・提案意見のとおり、用語を修正する。
川田委員 40 ・「案」では、固定的に教員を配置する「A教室」から、LD等の通級的「C教室」へ、「巡回指導」という矢印が出ているが、固定的に配置された教員が外に出て手薄になるという誤解を一般に受けるのではないか。あくまで現状における概念図なのだから、A教室からC教室への「巡回指導」の矢印は削除すべき ・提案意見のとおり、削除する。
川田委員 41 5の(3)通常の学級の教員、児童・生徒、保護者への理解・啓発についての「児童・生徒が互いに認めあい、障害のある児童・生徒が障害等の状況に応じて可能な限り、障害のない児童・生徒共に通常の学級で過ごすことができるよう」については、の「に」は「」とするべきではないか。
・また、「障害のある児童・生徒が、共に通常の学級で過ごすことができるよう」に何をするのかを、もう少し具体的に例示してほしい。
・提案意見のとおり修正対応する。

・具体例については、児童・生徒一人一人の障害やニーズによって異なるため、今後、モデル事業等の実践的研究の中で十分に検討していくことが必要
川田委員 41 ・(3)の通常の学級の教員、児童・生徒、保護者への理解啓発の項の最終段では、担任への研修だけでなく、保護者への理解啓発についても加えるべきである。 ・提案意見の趣旨を踏まえ、保護者も含めた記述とする。
通常の学級の保護者も含め、~進める必要がある。
川田委員 42 ・「現在も、各区市町村教育委員会においては、専門家の意見や保護者の希望などを聴取しながら就学相談を進めているが、今後、LDなどの新たなニーズにこたえるため、より一層、早期からのきめ細かい就学支援が必要である。」とあるのを、「就学相談を進めているので、今後、LDなどの新たなニーズにこたえるため、きめ細かい就学支援・・・」と変えてほしい。 ・御提案ではあるが、早期からのきめ細かい支援は重要であるとの他の委員の意見やこれまでの特別支援プロジェクト等の審議を踏まえて、原案どおりとしたい。
  川田委員 42 ・児童・生徒の特別支援教室での量的・質的な教育ニーズの判断に当たっては」の後に、「児童・生徒や保護者の希望を聞き」という文章を追加してほしい。 ・提案意見のとおり、文章を追加する。
第6章 佐島委員 43 (2)の2行目「児童・生徒一人一人の障害の種類や程度、状態やニーズ等に応じた」と修正する。特別な教育的ニーズの主要な要素は第一義的に障害の種類と程度である。これについては、社会一般の常識と照らし合わせみても当然であり、大前提である。
(2)教員としての資質・専門性とは、一般に教育愛・使命感に基づく・・・」と加えるべき。
上記内容はもっともであるが、教員としての一般的資質専門である。
・提案意見のとおり追加する。

・提案意見のとおり追加する。
佐島委員 43 ・(3)の項中、「教員としての資質・専門性とは、教育愛・・・・」の一文は必要ない。教員すべてに共通する資質であり、あえて記述する必要はないと思う。 ・委員や幹事から、「資質・専門性とは何かを具体的に示す必要がある」との意見や「何よりも人間性や熱意が重要」とする意見などもあり、これらを踏まえて、現状どおりとしたい。
佐島委員 44 ・専門性の高い人材の確保の項で、教員採用制度の見直しや教員養成大学との連携の内容を加えるべき。 ・直接的な表現ではないが、案でも趣旨として示されていると考える。
佐島委員 44 ・「東京教師養成塾」の例示は削除する。委員会として議論しておらず、唐突に感じる(教員養成系大学との連携の表現で足りる。)。 ・提案意見のとおり削除する。
大舘委員 44 ・区市町村の担当指導主事となっているが、町村には配置されていないので、正確に記載する必要がある。また、配置が課題となっている。 ・町村部は多摩教育事務所西多摩支所に配置されているので、誤解のないよう記述を工夫する。
区市町村教育委員会の特別支援教育担当主事~」
第7章 佐島委員 47 ・「校長のリーダーシップ発揮・・」の項の最後に、「そのためには人事・予算等の面において、校長の権限を可能な限り拡大し、リーダーシップを発揮できる環境を整える必要がある。」と加えてほしい。 ・提案の趣旨を踏まえて、記述を追加する。
そのためには、校長がリーダーシップを発揮できる環境を、可能な限り整える必要がある。
佐島委員

内藤委員
49 ・「保護者や関係者の意向を十分に聞きながら、今後、具体的な課題について検討を進める」といった内容を、最初か最後の章に加えるべき。
・保護者の意見、要望を尊重するという趣旨を入れてほしい。
・提案意見の趣旨を踏まえ、記述を追加する。
また、今後、具体的に検討を進めるに当たっては、必要に応じて保護者等の意見を聞く機会を設けるとともに、~学校経営に反映させていく仕組みが必要である。
佐島委員

川田委員
49 ・「今後、具体的に検討を進めるに当たっては、必要に応じて保護者等の意見を聞く機会を設けるとともに、・・」の「必要に応じて」は削除したほうが良い。・上記部分は「今後、行政計画を立案する段階や具体的に検討を進めるに当たっては必要に応じて、保護者の意見等を聞く機会を設けることを約束する」としてほしい。 ・左記2件の意見を総合して、「今後、具体的に検討を進めるに当たっては、必要に応じて保護者等の意見を聞く機会を設けるとともに、・・」とする。
川田委員 49 ・教員配置などの条件整備についての国への要望等については、盲・ろう・養護学校及び小中学校にかかわることなので、全体にかかるように、5章ではなく、第7章に記述するべき。 ・提案意見のとおり、第7章に新たに項をおこして、全体に係るかたちで、記載する。
佐島委員 49 ・「国の動向を見ながら」の記述は、なるべく上位の項に入れる方が、後々いいかと思う。 ・提案意見を踏まえ、これまでの数各章での記述に加え、第7章に全体にかかるかたちで記載する。
その他 川田委員 ・特別支援学級が教室一本化された経緯と議事進行について、委員長に説明してほしい。このことについては、提案委員名を出して、事務局からこの経緯についても、説明してほしい。 ・要望については、委員あてに委員長からの説明文書が送付されているが、さらに委員会の場での説明について、委員長に伝え、要望の趣旨を踏まえて対応していく。
川田委員 ・最終答申の末尾に、パブリックコメントの内容を掲載すべきだと思う。また、シンポジウムでのアンケート結果、陳情等、都民から出された意見についても触れるべきだと思う。 ・巻末に募集意見を整理した委員会資料の意見部分について掲載する。
川田委員 ・答申の内容について、国の方向性によっては今後様々な変更を余儀なくされたり、今後も更に検討すべき事項が多くあると考えられるので、小・中学校の特別支援教室については、新たな検討委員会により、具体的な検討が行われるべきではないか。 ・最終報告案では、国の動向等も踏まえて、検討が必要としている。新たな委員会設置等については、今後の都教委や区市町村教委における課題についての意見・要望として受け止める。
  • 前回委員会での審議や各委員からの意見を踏まえて、追加・変更等を行った各章別の主な事項については、以上である。
  • なお、前回委員会後の委員からの個別意見の中で、ただいま説明した修正提案に加えて、川田委員から特別支援教室への一本化の経緯・理由と委員会運営についての説明等の要望意見があった。川田委員には、委員長からの依頼により説明文書をお渡ししてあるが、重ねて本日の委員会において説明してほしい旨の要望があったので、この後に委員長からも説明していただくこととした。
  • 修正事項の説明は、以上である。最終確認につき、よろしくお願いしたい。
<委員長説明>
  • ○委員の方から、特別支援教室に一本化された経緯と議事進行について説明してほしいということがあったので、そのことについて説明する。
  • ○今回の改善検討委員会の開始に当たり、委員長として情報の開示と民主的な運営については最も気を遣ったことである。様々な御意見をいただきながら、それらを集約していくという作業の中で、個々のやりとりだけではなく、委員長、副委員長コメントという形でその集約の方向性をその都度説明してきたと思う。会議の席で十分述べられなかった意見についても、事務局にお寄せいただき、次の会議に事務局から報告の上、反映させるという努力もしてきた。議事録もその都度、委員の確認をいただきながら公開してきた。また、委員会予算も限られているところではあったが検討回数を大幅に増やしたこと、中間まとめの報告会の中で約束した委員の増加など、本委員会の重要性にかんがみての、従前の委員会にはない民主的な運びだったと思っている。
     このように民主的手法には配慮したつもりだが、限られた時間の中で、議論が堂々巡りをしたり 深化せず繰り返される場合には、議論の積み上げという形での集約化という作業を委員長として図らなければならなかったこともあった。その際にも多数決という形ではなく、合意形成をできるかぎり心がけてきたつもりである。
     委員の中に文科省の調査研究協力者会議「今後の特別支援教育の在り方」に参加していた方々も複数おられたところから、国内外の、すべての子供の不利益に目を向ける人権思想や世界のインクルージョン教育の動向を踏まえる中で、東京都の特別支援教育の在り方を位置づける議論があったことはこの委員会の目指すものが長期的な展望を見据えるという意味からも評価できることであったと考えている。
     振り返ってみると、前半、盲・ろう・養護学校の在り方に多くの時間がとられ、小・中学校の検討がやや不十分であったということは私自身も感じていた。また、理念・目標とそれを実現する手だて、計画、更に具体的、現実的な行政計画という一般的な手順があり、本委員会の性格はまず現状の把握から理念の明確化、そして基本的な計画の方向の在り方を示すことが主要な役割であり、部分的な数値目標や予算的措置に関しては、委員会の性質上、この報告書を受けとめる行政側の課題と整理してきた。
     報告書を重く受けとめ、迅速かつ具体的に実現を図るのが行政計画であり、この委員会に続く手順ということになる。学校教育法などの改正とも深く関係するので、そうした動向をにらみながらの行政計画になるだろうということは何度もお話してきたとおりである。
     全国の各地の様々な実情と都独自の課題を整理しながら、半世紀を超える特殊教育の足跡を冷静に分析しつつ、改善すべき点と尊重し継続すべき点について、特殊教育から特別支援教育へという理念の転換のな中での真摯な議論の積み上げであったと思う。
     特別支援教室への一本化の件についてだが、盲・ろう・養護学校と特別支援学校についても両者が存在するのではなく、特別支援学校の中で、総合的な学校も、ある障害に比較的特化した学校もありうるという整理がなされたと思う。特別支援教室については、教員が配置されない、通常学級の中に無理矢理入れられてしまうなど、およそあり得ない誤解曲解が多くあった。固定的な運営形態から通級的な運営形態、更には巡回指導の場としての形態まで、子供のニーズに合わせた教員配置と弾力的な運用についての十分な試行的検討、つまりソフトランディングの必要性、その際子供への教育サービスをできるだけ低下させない配慮が必要であること等も意見として重要なポイントであったと思う。
     今後すべての学校に特別支援教室を設置し、どこでもニーズに合った支援が受けられるようにしていくという調査協力者会議の最終報告は全国的な動向となっており、固定制学級と支援教室という形態の二分化は子供の多様な支援ニーズ、発達的な変化という面でも理念的にその連続的な運用を困難にする可能性があることから、固定制学級については機能としての重要性を尊重する議論になっていったと記憶している。特別支援教室の中で、固定的な指導ニーズについても例示していくようにしたのはそうした経緯からである。中間まとめの報告会でもその点が強調され、後半では指導形態の例示の改善や副籍の更なる明確化が図られた。
     理念面からの目標が、計画面でどのように担保されるかは重要なことである。最終報告の理念を行政は重く受けとめ、具体的かつ効果的な行政計画にどのように反映していくか、それを厳しく見守ることが我々に課せられたこれからの課題であると思っている。
     最終報告に当たっては、子供を巻き込んだ現場の混乱を起こさぬよう丁寧な検討、試行を経て、理念の実現が図られることを強く希望する。
  • ◎最終報告案については、第14回検討委員会での審議とそれ以降においても熱心に精読していただいて、細かいところまでいろいろな意見をいただいたことを、できるだけ全体の整合性の中で生かすという形で整理した。何か御意見があればここでいただきたい。
  • ○親御さんたちの強い懸念が、固定学級に行っている子供たちは今後どうなっていくのかということで、都教委の立場からもできるだけそこを軟着陸が実現するように、親御さんの不安を払拭できるようにしていただきたい。
  • ○良い理念を出しても予算が伴わなければ結局絵に描いた餅になる。その点についても教育委員会事務局の御努力を是非お願いしたい。
  • ○今までの固定学級の成果がマイナスにならないようにというコメントを、是非、最終報告のどこかで記載していただきたい。
  • △この最終報告の章構成は、第7章が総括的な今後の一人一人のニーズに応じた教育の展開を目指してということで、いくつか要件をまとめて全体にかかるような形で記載してある。49ページの所に具体的な実現に向けてと言うことで、国の動向を見極めながら教員の配置や施設設備等教育諸条件について、触れている。
  • ○3点あります。
     1つは18ページのエリアのことについて、コミュニティとエリアと分けてくれということをずっと述べてきた。生活圏としての地域・コミュニティと行政圏域あるいは通学区域としてのエリアを分けてほしい。地域(エリア)というふうに書かないということで私は了解したつもりだったがそのまま残った。これについてはここの議事録の確認事項として私の方でお願いした地域生活あるいは児童や生徒の保護者の地域での生活と言ったときの「地域」は圏域ではなくコミュニティの意味であるということを確認する事で了解したい。
     2点目は、教育課程の編成のところ、26ページのタイトルを変えてほしい。教育課程の編成だけが重度重複の対応ではない、むしろそのことより障害の状況に応じた教育内容・方法の充実が第一なのだということでタイトルを変えてもらった。それに応じて文章についても重複した障害に応じた評価法や指導内容方法の開発・充実、専門性のある教員の配置、教育課程の編成が重要であると述べた部分が載っていない。1.の「特別支援学校においては、一つの学校に障害種別の異なる複数の教育課程を編成し・・・」の”教育課程”の前に「教育内容・方法の充実」の文章を入れていただきたい。
     3点目は、27ページの3行目のところで、「特別支援学校においては、・・・」で「人材の配置」という言葉が抜けているので付け加えさせていただきたい。それから29ページの2の(1)1.の4行目「・・・検討をすすめていく必要がある。」に「その場合、各部門には障害種別に応じた専門性のある教員の配置をすることが前提となる。」を付け加えていただきたい。それから表の4ページ目にある、第7章の1の(1)の最後の行で「そのためには、校長がリーダーシップを発揮・・・」の項の最後に、「そのためには人事・予算等の面において、校長の・・・」を加えていただきたいとしたが、「人事・予算」というところが抜けている。
     この改定の趣旨を見ますと、教師の専門性の所は一つの章でまとめてあるから、その辺はまとめた方がいいのではないかと言うことである。しかし、基本は、専門性の担保はどうするのかということだったと思う。
     そういう意味でこの3か所に、それぞれ入れることが難しいという判断があるなら、私の提案としては44ページの(3)「専門性の高い教員の育成、配置」の部分に、ここに障害種別の専門性が大事であるという視点を入れていただきたい。
  • △委員御指摘の障害種別の専門性の重要性については、29ペ?ジの下の方の段落にある「また、障害が重複する児童・生徒等に対しては、必要に応じ各部門の教育の専門性を基盤としそれぞれの専門的な施設・設備や教材・教具、教員の知識・技能等を相互に共有、活用しながら教育内容・方法の充実を図っていくことが重要である。」に盛り込まれていると考えるので御理解いただきたい。
  • ◎専門性に関しては、更に第6章のところで全部くくって、44ページの(3)のところでも「専門性の高い教員の確保」等について、御意見の趣旨については書き入れてあるので、いろいろと意見・要望はあろうかとは思うが、御了解いただければと思う。
  • ○今、委員長のほうで、この件についてはジェネラリティだけでなく、スペシャリティもきちっと尊重するということを、議事の中で確認したということで了解したい。それからもう一点、26ページの「教育内容・方法の充実」のことについてはいかがか?
  • △1 特別支援学校における教育内容・方法の充実の(1)で「障害の重度・重複化、多様化に対応した教育内容・方法と教育課程の編成」を中心とした記述をし、(2)で「個別の指導計画に基づく指導の充実」と指導計画の内容・方法の具体的な中身について、記述している。重要な課題は、「各学校の教育課程に基づく個々の児童・生徒の教育ニーズに即した個別指導計画を作成し、指導を行っていくこと」であるので、(1)で「教育内容・方法と教育課程の編成」を中心に述べ、(2)で「個別指導計画の内容・方法」について記述することとした。
  • ○「障害種に応じた教育内容の種類でなく、重度・重複化が進めば進むほど、教育課程が細かくなっていく、一人一人の指導計画が必要となってくることが、第一義的なのである」ということを理解してもらえるならば、了解する。
  • ○東京都の場合は心身障害教育に限って、非常にきめ細かに書いてあるので、保護者としては非常に分かりやすいと思った。今後このいい方向性を踏まえたものが崩れないように、行政計画の方できちんとやっていただきたいと思う。
  • ○訪問教育について、教育保証という面で、週5日保証されていないという課題がある。週5日保証されていない子供が厳然として一人でも二人でも、院内教育もそれから分教室もそうである。分教室に入っているお子さんの中でも医療的な面は保証されるが週1回通えるか通えないかというお子さんもいる。教育の保証ということを議事録に加えていただきたい。
  • ○盲・ろう・養護学校、地域の学校について、交流教育、あるいは副籍についてが、話題とされているが、重度の子が行っている学校に特定されてしまう部分もある。そのような世の中にならないでほしい。そのための特別支援教育に期待している。
  • ◎これを最終報告として承認決定したいが、異議がないか。
    (「異議なし」の声あり)
    ◎異議がないようなので、委員会最終報告として決定し、これから横山教育長に答申を行う。

(上野委員長、横山教育長に最終報告書を手渡す。)

<横山教育長あいさつ>

上野委員長他委員の皆様には、昨年7月の第1回から本日まで15回にわたり審議を行い、本日ここに最終報告を提出いただき、深く感謝する。この間、国において障害者基本計画や今後の特別支援教育の在り方の最終報告が発表されるなど、新たな障害者基本計画の方向が示された。また、都においては公立小・中学校の通常の学級に在籍する特別な支援を必要とする児童・生徒の実態を把握するため、区市町村教育委員会の協力を得て、全公立小・中学校を対象に実態調査を進めた。

委員の皆様においては、このような心身障害教育を取り巻く諸々の情勢の変化や盲・ろう・養護学校の教育環境の整備充実や小・中学校に在籍するLD等特別な教育的支援を必要としている児童・生徒への対応等、広範囲にわたり審議をしてきたと聞いている。特別支援教育への移行は、東京都の心身障害教育始まって以来の大きな転換と言える。そのため、東京都教育委員会としては、5月末の中間まとめの発表後に意見募集や説明会を行い、中間報告の趣旨の理解を図るとともに、最終報告に向けて都民の皆様から直接意見を聞く機会を設けてきた。特に、心身障害教育の在り方については、現在の心身障害学級の成果と役割の継続を望む多くの意見が寄せられた。また、都議会においても、各区市町村立小・中学校の様々な見地から大変な関心をもって議論がなされてきた。

都教育委員会としては、それらの貴重な意見を十分に踏まえ、法改正を含めた今後の国の制度改正の動向を踏まえながら、モデル事業による検証を行う等設置者である区市町村教育委員会と十分に連携して適切な改善を進めていくことが必要であると考えている。

今日、我が国はもとより世界の多くの国々において、ノーマライゼーションの確立を目指した取組が進められている。そうした時宜を得た最終報告をいただいた。今後はこの報告を踏まえ障害のある児童・生徒の教育を一層推進し、障害のある児童・生徒の保護者そして都民の信託にこたえていく最大限の努力をしていきたい。

今後とも変わらぬ支援・協力を願いして、お礼のごあいさつとする。

  • ◎これにて議事は終了するが、引き続き、今後の対応などに関して、委員の方々からの意見や要望をいただきたいと思う。また、各委員の審議を通じての感想などは、この後の懇談会でお聞きしていきたいと考えている。
  • ○保護者、設置校長の4名が委員になったことで、一般の保護者や学校関係者は、委員会の中で心障学級、通常学級について十分議論がなされていると思っていると思うが、実情は十分とは言えないままにここまで来てしまったと思う。
     今後、行政計画を実施する段階においても、保護者・関係者の意見を聞く場を設けたり、具体策を検討する機関を設置することを強く要望する。
  • ○設置校の校長として今後の進め方を要望したい。8月にこの委員会に加わり、種々意見を述べてきたが、表現として残らなかったことは残念である。固定学級の意味、成果を継承するということにおいて今出されている施策を、最終的にどう進めていくのか、ある程度施策の順番を計画的に示してほしい。
     保護者、親の心配も、そういうところにあると思う。文部科学省の説明によると、この特別支援教育はレベルの低下は絶対起こらないと言っている。専門家の方々を入れてこの教育をどうするのか構築していくのだから、レベル低下は起こらない。そういう枠組みをきちっと作った上で今の知的障害の子供たちの暮らしをどうするのかという順番で考えてほしい。
  • ○1 専門性について。病弱、難聴、弱視学級は、何十年という歴史があって、各々の地域で積み上げられてきたものがある。各々の障害種別によって専門的なサービスを必要としているが、わずか1回の人事で専門性が失われてしまう。人数の少ない難聴学級等では、特に顕著である。そういう現実をよく理解して、現実的なスタートラインから各々の障害種別の教育のクオリティ(質)が下がらない前提できちんとした施策を進めてほしい。
    2 保護者(当事者)の要望、声を十分聞いてほしい。
  • ○盲・ろう・養護学校の現場では、特別支援学校という名に変わったとしても、今の体制のままで各支援教室等への支援援助をしていくとしたら、やりきれないという印象をもっているようである。例えば人員配置等、現場の意見を十分吸い上げてほしい。
  • ○現場の保護者の立場から要望する。センター校としての役割を果たす場合、重度・重複学級の問題もあるし、実態に見合った人員配置や環境整備等この検討委員会で協議され非常によく勉強した。実際にはどうなるのか、保護者としての不安は多いにある。課題を多く抱える状況の中、学校教育の足りないところで不安がなくなるような方向の行政計画をしていってほしい。
  • ○実態調査をしながら、それに沿って今後特別支援学校、特別支援教室全部が充実していくようにしてほしい。
  • ○意見募集の仕方に通ずることだが、意見の手紙を自宅にまで送ってきた例があった。都障P連や支援者、保護者の立場等あるので、今後は、意見募集の仕方について創意工夫していただければ有り難い。
  • ○最終報告の中身をみると、これからの東京の特別支援教育の在り方を示すものとなるので、ノーマライゼーションが進展していく今、特別支援教育にかかわる人だけでなく、通常学級の教員や保護者、そして通常学校の人たちに理解を大きく広げていく必要があると改めて思う。
  • ○これまで何回も専門性についてお願いしてきたが、コミュニケーションという面から非常に専門性が大切である。早期(産まれてすぐからの子供)の言葉の指導は非常に専門性が求められる。今まで、聴覚障害者は、手話を使って取り組む教育が足りなかった。それが始まったところであると思っている。特別支援教室で今までの専門性を維持するだけでなく、更によくなっていくよう期待しているので、改めて検討工夫を願う。
     もう一つ、今年、中間報告があってから数人の方から手紙をもらった。親、保護者の方は、これからどうなっていくのかという不安をもっている。そういう不安を感じている方に対応する必要があると考える。それら保護者の不安を解消する方向に進めていくことをお願いしたい。
<終わりに当たって(大南副委員長のコメント)>
  • ○答申が無事にできて、ほっとしている感じである。今まで幾つか協力者会議に出ているが、今回ほど国民・都民の関心が高いことはなかったと思う。それについてたくさんのパブリックコメントをいただいたことに対して、事務局が丁寧に対応した。このことによる収穫が大きかった。
     障害児教育に限らず教育というものは、多くの人々の意見をいただいていくことが大事であってそういうことではいい見本ができた。
  • ○最終報告は、理念というと高過ぎるが、方向性を出しているわけであるから、今後どういう形で障害をもつ子供たちの教育に反映させていくか、考えるべきである。最終報告は、最終ターミナルが出たのでなく、むしろこれから新たにスタートしていく、そのスタートの方向性が出たのである。
  • ○特定の人がやるのでなく、多くの方がこれに携わって事業を推進していく。国がやらなければならないこと、都がやらなければならないこと、区市町村・公共団体、学校、更には関係団体がやらなければならないこと、あるいは教員個人がやらなければならないことなど、段階がある。
  • ○東京の特殊学級が誕生してから50年を迎えている。この50年の歴史を無駄にしてはならないと思う。50年前に特殊学級を設置するに当たり、実態調査をしている区がかなりあった。このことを私は、本当に大事に受け止める必要があると考える。そういう手順を踏みながら各々の区が、独自の特殊学級の開設の方向を編み出してきたし、教育内容・方法についていろいろなものを考え出してきた。手紙の中にはこのことができなくなると書いている。「できなくなる」ではなくて、「新たなシステムの中でどうしたらできるようになるか、続けられるか」、「できなくなるとどうする」のではなく、「新たに変わったシステムの中で障害のある子供にふさわしいものをどうつくるか」が全員に課せられた課題ではないかと思う。
<上野委員長のコメント>

◎委員長としてしたいことは、大きな世界、日本、東京における全体の整合性のある流れの中ですべての子供に対して輝ける教育を展開していくことが、具体化の根底にある。

《具体化にあたっての5点》
  1. この改革の具体的実施に当たっては創意工夫を重ね、保護者、学校関係者、地域の意見等を幅広く聞く機会をもち、関係者の理解を基に、柔軟な施策の展開を行うよう努める。将来の大きな飛躍に向っていくためにも、現在受けているサービスの低下など子供・保護者に不安が生じないように、ソフトランディングのための前向きな検討が必要である。
  2. 具体的な実現に当たっての社会的説明責任を重視しつつ、全体的調和の下に、人的配置・予算・設備等の整備について、しっかりとした行政計画を練るよう努めることが重要。行政計画の策定には、教育委員会等の関係者はもとより教員、保護者の意見、知恵を行政の専門的意見に反映させるべきである。
  3. 教員の専門性については、特別支援教育に関する専門教員の免許保有率の向上等、研修の強化が重要であり、また、特別支援教育コーディネーターの養成と配置についての具体的計画が何よりも優先されるべきである。
  4. 制度に子供を合わせるのではなく、子供の個のニーズに対して、有限のリソースを活用して、如何にこたえ実現していくかが重要であり、そのための柔軟な運用の試みや意欲的なチャレンジに道を開くべきである。
  5. 本検討委員会の審議の過程で出された意見や要望の中には、貴重な問題提起や特別支援教育の本質に触れる意見等が多々あった。示された検討内容や審議時間等の関係で十分踏み込んだ検討が行われなかったかも知れない。これらの意見や要望については、議事要旨に記録してあるので、今後の検討に十分生かしてほしい。

これが、今、私が思っていることである。

  • ○それぞれの委員の方、心の中にまだまだ言い尽くせないことや強調したいことがあることは重々承知している。それは逆に言えば、この委員会が終わった後、副委員長もこれがスタートであるということであるので、私たち自身これから最終報告が、実り多いものになるかどうかということに、エネルギーを注いでいきたいと思う。
  • ○1年5か月にわたり、熱心に議論し、取りあえずこのように結論が出たことに委員長として皆様に感謝する。ありがとうございました。(拍手)

18時00分 終了

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